2025年度に実施された「お米についての緊急アンケート調査」の結果が、日本生活協同組合連合会から発表されました。この調査は、お米の消費実態を理解し、生産者や産地の活用策を考えるために以前から続けられているものです。
調査の背景
生活協同組合連合会(以下、日本生協連)は、昨年に引き続きお米に関するアンケートを行い、特に2025年の食材費の高騰に関するデータを収集しました。調査期間は2025年3月11日から3月18日までで、有効な回答数は6,342件に達しました。このデータは経済動向や需給状況など、さまざまな面において重要な指標となることが期待されています。
お米の消費頻度
調査によると、95.2%の人々が1日1回以上お米を食べていることがわかりました。これに対し、日々の食事の中で「1日2回」の割合が52.7%と最も高い結果となっています。しかし、2024年のデータと比較すると、「1日に3回以上お米を食べる」という回答は減少傾向にあることも見逃せません。
食品価格の上昇とその影響
最近の6ヶ月間で、お米の価格上昇が食事頻度に影響を与えていない家庭が80%を占めています。多くの人が米を食べる量を変えない理由には「米が好き」「主食だから」という声が多く寄せられました。逆に、食べる量が減少した理由には「高価だから」が最多です。
お米の代替食品
お米の代わりに食べるものについては、82.8%の人が「特になし」と回答しましたが、17.2%が「パン」を選択しました。これは、消費者が意識的にお米から他の炭水化物にシフトしていることを示唆しています。
お米購入時の重視点
調査の結果、77.8%の人々が「国産米」を重視しています。これが最も高い項目で、ついで「銘柄」が40.5%、さらに「量」が34.3%という結果が出ました。その一方で、銘柄や産地に対するこだわりが徐々に薄れてきているという指摘もあります。価格が高騰する中で、消費者は価格以外の要素に対する重視度が下がっている可能性があります。
今後への影響
お米の価格が今後も上昇し続ける与えられた場合、特に重視しなくなることについての回答では「わからない・特にない」という結果が最も多く、次いで「銘柄」や「産地」に対しての優先度が低下する見通しが伺えます。これにより、消費者のこだわりや購買行動が今後どう変化していくかが注目されています。
結論
この調査結果は、現在のお米市場の動向を示すとともに、今後の動向を占う上で重要なデータとなります。国産米の価値は依然として高いものの、価格の影響を受けた消費行動の変化が関心を呼びます。これからもお米市場の変動を注意深く見守る必要があります。