明峰中学校の自動販売機リニューアル
この夏、兵庫県川西市にある明峰中学校では、生徒会の活動により、自動販売機が見事にリニューアルされました。既存の飲料メニューが水やお茶、スポーツドリンクのみだったところに、地域名産の三ツ矢サイダーなど新たな飲料が追加され、生徒や地域の利用者たちから喜びの声が上がっています。
生徒会の挑戦
自動販売機のリニューアルは、先生たちや学校側の意向を踏まえつつ、生徒たちが自らの手で決定したものです。生徒会は全校生徒に対しアンケートを実施し、ニーズや希望を集めました。「乳製品はアレルギーのため除外する」「地域住民にも利用してもらえるようにコーヒーを追加する」など、生徒たちは学校側からの意見も尊重しながらさまざまな飲料を提案しました。
6月末に行われた生徒総会では、この調査結果が共有され、全員の意見をもとに最終的な決定が下されました。そして、7月11日に新たな飲料が提供されることになり、生徒たちはこの成功を心から喜びました。実際に販売が開始されると、新しく加わったジュース類は早々に売り切れ、多くの学生や教職員、さらには地域の方々に愛される存在となったのです。
声を上げた生徒たち
生徒会役員の圓城寺悠人さん、副会長の山中貫示さん、菊池紗良さんは、「自動販売機の改善にあたる声が生徒から多く上がっていました。求められている飲料を提供することは、利用者の増加にも寄与すると思いました」と、意気込みを語ってくれました。さらに、彼らは全校生徒からの300件以上の回答を集計し、その結果を学校側に提出することで、彼らの意思が直接反映されるプロセスを作り出しました。「明峰中学校のスローガンである『自らを律する、他人を思いやる、生徒が主体の明峰中』を実現できたと感じています」と、生徒たちは達成感に満ちた表情を見せました。
教職員の反応
この取り組みに対し、同校の教頭北口和彦さんと、生徒会の担当教師である根岸聡さんも生徒たちの自主性を称賛しました。「ほとんどすべてが生徒たちの手で進められたことで、彼らのプランやアイデアが実現したことは非常に貴重です。生徒たちが自分たちの意見を通すことができたという経験は、彼らにとって大きな励みになるでしょう」と、教師たちも感謝の気持ちを込めて述べました。
地域とのつながり
新たに販売される飲料ラインナップは、地域活性化にも貢献しています。三ツ矢サイダーをはじめとした地元製品が選ばれたことで、生徒や教職員だけでなく、地域の人々も手に取る機会が増加しました。「学校の一角で地域の特産品を楽しめるところが、皆にとって新しい楽しみとなれば嬉しい」と、地域の皆さんも期待を寄せています。
この明峰中学校の生徒会による自販機リニューアルは、ただ飲料を増やしたにとどまらず、生徒たちが自らの意見や希望を形にできる大切な活動となりました。今後も、彼らの取り組みは、学校と地域を結ぶ架け橋としてさらなる発展を遂げていくでしょう。