新技術ADAM搭載のMetal X、金属3Dプリンタが日本に上陸！

Metal X、日本上陸！新技術で進化を遂げた金属3Dプリンタ

株式会社3D Printing Corporationが、Markforged社製の金属3Dプリンタ「Metal X」の日本国内での出荷を始めました。本格的な出荷は2018年12月からスタートしており、製造業界に新たな風を吹き込むことが期待されています。

新技術ADAMで金属造形が変わる

Metal Xは、Markforged社独自の新技術ADAM（Atomic Diffusion Additive Manufacturing、原子拡散積層造形法）を採用しています。この技術により、従来の金属3Dプリンターに比べてコストが10分の1に削減され、安全かつ短時間で高密度な金属パーツが製造可能になります。これまで金属3Dプリンティングは、高コスト、安全性、精度などの課題がありましたが、Metal Xはこれらの問題をクリアし、幅広い用途への展開が見込まれています。

安全性と時間短縮が実現

従来の金属3Dプリンティングで主流だった粉末レーザー積層法（SLS法）は、金属粉末を敷き詰め、レーザーで焼結する方法です。しかし、Metal XのADAM技術では、金属粉末が樹脂に封入されたフィラメントを利用します。このため、金属粉末が飛び散る心配がなく、粉塵爆発のリスクもありません。さらに、造形準備にかかる時間も5分程度で済むため、効率的な製造が実現します。

パーツの軽量化が可能に

ADAM方式では、サポート材を使用せずにパーツを造形できるため、従来では難しかった内部構造の密封や複雑なデザインに対応できます。これにより、パーツの軽量化が実現し、特に航空機や自動車などの産業での利用価値が高まります。具体的な設計ガイドについては、株式会社3D Printing Corporationのウェブサイトで確認できます。

多彩な材料に対応

Metal Xは、ステンレス鋼やチタン、アルミニウムなど、幅広い金属材料に対応しています。これにより、多様な金属パーツの造形が可能となり、特に自動車産業における利用が期待されています。

Metal Xの仕様について

- 最大ビルド容積: 300 mm x 220 mm x 180 mm（x, y, z）
- 積層ピッチ: 50μm
- 最大パーツサイズ・重量: 250 x 183 x 150 mm, 10kg
- プリンターサイズ: 575 x 467 x 1120 mm, 75 kg
- 使用材料: 17-4 ステンレス鋼、マレージング鋼 (H13, A2, D2)、チタン Ti6Al4V、インコネル (IN) 625、銅、アルミニウム (6061, 7075)
- ソフトウエア: Eigerクラウドベース / ローカルストレージ版 / 完全オンプレミス版