AI異常検知ソリューション「Impulse」に新機能
ブレインズテクノロジー株式会社が新たに提供を開始したAI異常検知ソリューション「Impulse」に、画期的な機能が追加されました。これにより、企業の生産現場でのAIの活用がさらに進むことが期待されます。
開発背景
現在、製造業においてAIを用いた外観検査は広がりを見せていますが、厳しい品質管理が求められる現場では、AIモデルの精度を向上させるために、一定の時間と工数がかかるのが実情です。不良品を正常品として見逃す「見逃し」や、正常品を不良品と認識する「過検出」といった課題が、AI導入の障壁となっていました。
従来の外観検査ツールでは、データの選別プロセスが不透明で、精度を向上させるための取り組みが難しいとされていました。ブレインズテクノロジーはこの課題に直面し、効率的かつ効果的にAIモデルの精度改善をサポートする新たな機能を開発しました。
新機能の概要
新しく追加された機能では、AIが混同している学習データを可視化することが可能になりました。これにより、利用者はシステムがどのデータに対して誤った判断を下すのかを簡単に理解できるようになりました。この仕組みにより、以下のような効果が期待されています。
1.
学習データ選別作業の時間短縮:PoC(概念実証)期間が従来の2ヶ月からわずか6日に短縮されました。
2.
過検出率の改善:これまで25%で停滞していた過検出率が、わずか1回の調整で13%に改善されました。
3.
精度限界の明確化:現在の画像データからAIモデルの精度における限界が把握できるため、撮影やデータ収集の方法を見直せます。
このような機能により、現場での操作がスムーズになり、AIの導入と運用の経済的負担が大幅に軽減されるでしょう。
今後の展望
今回の新機能を通じて、企業のPoC段階で一定の効果が得られたとしても、運用後には微妙な変化や環境による影響が出てくることでAIモデルの精度改善が求められます。そこで、今後は自動最適化機能及び生成AIを活用した対話型インターフェースの導入を検討し、さらなる効率化を図る予定です。
「Impulse」とは
「Impulse」は、製造に関連する広範なデータ(センサー、音声、画像、動画など)を駆使し、AI技術を用いて異常を検出するソリューションです。この技術は、単に閾値に基づいた管理では見逃されがちな異常を浮かび上がらせ、機械の判断力を人間に近づけます。
2014年の市場における先行リリース以来、35,000以上のAIモデルが実際の製造現場で運用され、機械の故障予兆や不良品の検出、作業工程の分析などを支援しています。
イベント情報
さらに、2025年1月22日(水)から24日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「第9回 スマート工場EXPO」にブレインズテクノロジーが出展します。ブースでは、今回の新機能や「Impulse」が実際にどのように品質向上や自動化に貢献しているのかをデモ展示します。また、生成AIとの組み合わせによる新たなユースケースについての紹介も行います。詳細は公式サイトをご覧ください。
お問い合わせ
Impulseに関する詳細な情報や導入に関する問い合わせは、
製品サイトをご確認ください。また取材に関しては、こちらの
お問い合わせフォームからご連絡をお待ちしております。
終わりに
ブレインズテクノロジーは、「企業活動の継続性と生産性の劇的な向上に貢献する」をミッションに掲げ、初のAIソリューションを2012年に市場に投入して以来、企業のデジタル変革を加速するためのさまざまなソリューションを提供し続けています。今後の技術の進化に期待が寄せられるところです。