東京ガスとテラルタ社が共に進めるカナダのe-メタン事業
東京ガス株式会社は、カナダのテラルタハイドロジェンソリューションズ社との提携において、e-メタン事業の開発プロジェクトに関する合意を結びました。このプロジェクトは、マニトバ州のブランドンを拠点に、2030年度までに年間約3万トンのe-メタンを生産し、日本に輸出することを目指しています。
プロジェクト概要
本プラントでは、副生グリーン水素がカナダの豊富な水力発電から得られ、これを基にe-メタンを製造するという新しいモデルを採用します。このプロジェクトが成功すれば、日本のエネルギー供給におけるカーボンニュートラルの実現を後押しすることにもつながるでしょう。
合意に至った背景
東京ガスの社長、笹山晋一氏は、「テラルタ社との共同開発は、当社のカーボンニュートラル社会の実現に向けた重要なステップです」とコメントしています。また、テラルタ社のCEO、サイモン・ピックアップ氏も「当社のテクノロジーを駆使し、低コストで効率的な水素供給を実現するために協力していきます」とし、双方の強い期待が伺えます。
ビジネスモデルの革新
テラルタ社の「TERAscale」というビジネスモデルは、実績に基づく革新と運用経験を生かしており、効率的かつ低炭素なe-メタン供給の道を切り開くものとして注目されています。特に、既存インフラを活用することで、コスト削減にも寄与する見込みです。
将来の目標
東京ガスは、e-メタンとバイオメタン(RNG)を合わせたガス供給量を2030年度には1%、2040年度にはそれを10倍にする計画を持っています。この取り組みは、日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の達成に必要不可欠なもので、国の未来にとっても大きな意味を持つものです。
プロジェクトのスケジュール
本プロジェクトの最終投資決定(FID)は2026年度から2027年度の前半を見込んでおり、その後、2030年度内に運転を開始する予定です。これはカナダでの最新技術を駆使した取り組みとなり、エネルギーの安定供給につながると期待されています。
まとめ
マニトバ州におけるこのe-メタン事業は、国内外のエネルギー供給モデルに変革をもたらし、持続可能な社会の実現に貢献するプロジェクトとして注目されています。東京ガスとテラルタ社のコラボレーションが、将来へと繋がる重要な一歩となるでしょう。今後の進展から目が離せません。