新製品のご紹介:熱転写CNT透明導電ナノシート
株式会社マルアイが新たに開発した『熱転写CNT透明導電ナノシート』は、高い透明性と導電性を誇る革新的な透明導電フィルムです。このフィルムは、熱転写プロセスを用いてガラスや紙を含むあらゆる対象物に導電性を付与できる点が特筆すべき素晴らしい特性です。これにより、多様な用途が期待されるなかで、特にディスプレイやタッチパネルなどでの利用が考えられています。
開発の背景
マルアイは、独自の導電・帯電防止インキを駆使し、オリジナルの導電フィルムを製造しています。透明導電フィルムは、電気を伝えるだけでなく可視光も通す薄膜材であり、その市場は急速に拡大しています。2018年には、シングルウォールカーボンナノチューブを使用した高透明導電シート「SCS・TC」を発表しており、これは電気製品の静電気保護に活用されています。さらに、2023年には水を用いた転写方式での透明導電フィルムを開発しましたが、その取り扱いの難しさが課題となっていました。
新たな課題解決のために採用されたのが、熱転写方式です。この技術により、村田金箔グループの技術力を融合し、『熱転写CNT透明導電ナノシート』が誕生しました。このフィルムは特に熱転写特性が強化され、より多様な素材への適合が可能になりました。
特徴と性能
『熱転写CNT透明導電ナノシート』の特長は、まずその高い透明性と導電性です。さまざまな素材に対する適用範囲が広がることで、特にプラスチック、紙、金属、ガラスなどへの導電性付与が可能になります。このシートは、基材であるPETフィルムと薄いカーボンナノチューブ膜との三層構造を持ち、特別な加熱・加圧によって対象物に導電性を移すプロセスが行われます。
熱転写のプロセスには2つのタイプがあり、一つは箔押しタイプで、専用の機械を使って安定した転写が行えるため、大量生産にも向いています。もう一つはトナー印刷タイプで、複合機で印刷された転写基材にCNT膜を転写する方法で、こちらは小ロットや試作に適しています。
特に注目すべきは、この開発品が持つ表面抵抗率の調整機能です。CNT膜厚の調整により、10²~10⁸Ω/sqという幅広い範囲で抵抗値を設定できるため、さまざまなニーズに対応可能です。
展示会での発表
この新しい透明導電フィルムは、2026年1月21日から23日まで東京ビッグサイトで開催される「第40回 ネプコン ジャパン(第27回 電子部品・材料EXPO)」において、マルアイのブースで展示されます。このイベントでは、今回の新製品や、既存の「SCS・TC」なども紹介される予定です。
今後の展望
マルアイは、『熱転写CNT透明導電ナノシート』の特性を活かし、さらなる技術開発や新しい用途展開を進めていく予定です。カーボンナノチューブを用いた導電技術のさらなる進化を目指し、お客様により高機能で付加価値の高い製品を提供していく所存です。
企業情報
株式会社マルアイは、1888年に創業し、さまざまな紙製品や包材を製造・販売しています。彼らのモットーは「こころ くらし 包む」であり、その理念に基づき生活に彩りを与える商品を提供しています。
詳細は公式サイトへ。
消費者から企業まで、幅広いニーズに応える新しい導電フィルムとして、『熱転写CNT透明導電ナノシート』は今後の展開が非常に楽しみです。