2025年集合住宅のインターネットサービス満足度報告と顧客の声

J.D. パワーが発表した2025年集合住宅向けインターネットサービス顧客満足度調査

株式会社J.D. パワー（本社：東京都港区）は、2025年の集合住宅向け全戸一括インターネットサービスに関する顧客満足度調査を行いました。これまで個々のインターネットサービスの満足度調査は行われてきましたが、集合住宅向けサービスに特化した調査は今回が初めてです。調査の結果、最も影響が大きい要因は「通信品質」だということが判明しました。

調査の概要と方法

この調査は、2024年12月中旬に実施され、利用者2,871名からのデータを基にしています。集合住宅で提供されるインターネットサービスは、建物のオーナーや管理会社が一括で契約し、全入居者が利用できる形になっています。この方式は、コストを抑えつつ、多くの住民に共通のサービスを提供する手段として注目されています。

満足度の要因とその結果

調査では、顧客満足度に影響を与えるファクターとして「通信品質」、「各種オプションサービス」、「サポート」の三つが設定されました。結果として、総合満足度への影響度は「通信品質」が54%と過半数を占め、続いて「各種オプションサービス」が36%、最後に「サポート」が10%となりました。多様な目的でインターネットを利用する中、ストレスフリーで快適な通信環境が求められていることがうかがえます。

ユーザーの不満点

驚くべきことに、39%のユーザーが「速度が遅くなる」と感じることが月に一度はあると回答しており、さらに42%は「時間帯によって接続が不安定になる」と語っています。特に「平日夜間（18時～24時）」や「土日祝の夜間（18時～24時）」には接続不具合が多く見られ、この時間帯は多くの入居者が同時にインターネットを利用するため、通信の安定性が保たれにくくなっています。

順位付けと今後の期待

調査結果から特に優れたサービスを提供している企業は以下の通りです。
1位：NTT東日本（580ポイント）
2位：ソニーネットワークコミュニケーションズコネクト（573ポイント）
3位：NTT西日本（571ポイント）

この結果を受けて、今後はネットワーク設備の強化や新規技術の導入が求められることになります。入居者の生活インフラとして重要な役割を果たすインターネットサービスは、さらなる改善に向かって進化し続ける必要があります。集合住宅内での快適なインターネット環境は、ただのサービスにとどまらず、居住者の生活の質を高める重要な要素となっているのです。

J.D. パワーについて

J.D. パワーは、消費者のインサイトを重視した調査・コンサルティング機関です。アメリカを本拠に、データ解析や消費者行動に関する深い洞察を提供しています。顧客満足度に基づくビジネス戦略の指導者として、多くの企業に信頼されています。今後もJ.D. パワーは、消費者の声を基にした信頼性の高い調査を展開していくことでしょう。