日本の挑戦が実を結ぶ
2023年10月14日、ロンドンで開催された第51回学生アカデミー賞の授賞式において、
デジタルハリウッド大学(DHU)の卒業生である
金森慧氏が監督したアニメーション短編『
Origami』が
銀賞を受賞しました。これは、日本の教育機関から初めて学生アカデミー賞を受賞した快挙として、多くの話題を呼んでいます。
期待の新人金森慧の歩み
金森氏は、幼少期から折り紙に興味を持ち、中学からは書道を学びつつ、高校でCG制作に魅了され、大学に進学。折り紙とCGの数学的共通点を見出し、デジタルハリウッド大学での学びを通して自身の創作の原点を確立しました。
2023年5月から技術的な検証を行い、10月から本格制作に入った『Origami』は、金森氏の感性を存分に活かした作品です。
折り紙の魅力を世界に
『Origami』は、フルCGアニメーション作品であり、正方形の紙から折られる多様な形状や生き物の様子を描写しています。折り紙特有の「折る」という行為を通じて、
生命の誕生と
再生をテーマにしています。
金森氏は、「折り紙は私の創作活動の原点であり、この作品はこれまでの集大成のようなものでした。支えてくださったすべての方々に心より感謝申し上げます」と受賞コメントを述べています。彼の作品は、見事に日本文化の深みを表現しており、世界の舞台で高く評価されるべきものです。
学生アカデミー賞とは
学生アカデミー賞は、1972年に設立された米国アカデミー(映画芸術科学アカデミー)が主催する、学生版のオスカーです。今年は738の学校から過去最多の2,683作品が応募され、ナラティブ、ドキュメンタリー、エクスペリメンタル、アニメーションの4部門から受賞作品が選ばれました。歴史ある賞には、ロバート・ゼメキスやスパイク・リーといった著名な監督たちが名を連ねています。
今後の活動と期待
金森氏は、受賞後、海外での活躍を視野に入れつつ、国内でもフリーのCG映像作家として活動する欲望を抱いています。彼の映像作品はSNS上で注目を集めており、今後の活躍が多くの人々の期待を集めています。
『Origami』はアジア最大級の国際短編映画祭「
Short Shorts Film Festival & Asia 2024」や、
SIGGRAPHなどの国際的な場でも評価されており、金森氏が提出した挑戦は国内外で注目されています。
結論
この受賞は、日本の文化と技術が結実した一例として、次世代の才能にとっての希望となるでしょう。 今後も金森氏の取り組みや成長から目が離せません。