沖縄アリーナの取り組み
沖縄アリーナ株式会社とそのグループ企業である琉球ゴールデンキングスは、2025年4月2日の「世界自閉症啓発デー」および、4月2日から8日までの「発達障害啓発週間」に向けた様々な活動を展開しました。この取り組みは2023年から始まり、今年で3回目を迎えます。
啓発活動の実施
特に印象的だったのは、2024年4月12日に行われた琉球ゴールデンキングスのホームゲームにおいて、沖縄県中部福祉事務所の地域福祉班と連携し、啓発ブースを設置した点です。このブースでは、メガビジョンを用いた情報の発信や、パンフレットの配布を通じて来場者に自閉症啓発デーの趣旨を広く伝えました。
フレンドリールームの設置
さらに、来場者が多様な感覚特性を持つ方々やその家族としても、安心してイベントを楽しむことができるように、沖縄サントリーアリーナ内に「フレンドリールーム」を設置しました。この特別な空間では、音量をオフにしたり、照明の調整を行ったり、聴覚過敏の方々に向けてイヤーマフや加重ブランケットの貸し出しも行われました。
このフレンドリールームは、2024年10月から2025年4月にかけて計3回設置され、異なる特性を持つ来場者に対して快適な観戦環境を提供しています。
地域との連携
これらの取り組みは、沖縄県発達障害者支援センターや沖縄県医療的ケア児支援センター、地域福祉を担う多くの関係者との連携によって実現しました。琉球ゴールデンキングスの協力により、スポーツを通じた社会参加の機会をさらに広げることを目指しています。
沖縄アリーナは、単に施設を運営するだけでなく、社会的課題への理解を深めるための活動も積極的に行っています。今後も地域のニーズに応じた情報発信を重視し、誰もが安全に集えるアリーナを実現するために尽力していく方針です。
関係者からの評価
沖縄県障害者等相談支援体制整備事業のアドバイザー、津波古悟氏は、今回の取り組みについて「当事者たちが快適な環境の中で素晴らしいパフォーマンスを楽しめたと感じています」と感謝の意を示しました。一方、沖縄県医療的ケア児支援センターの担当者も、「医療的ケアが必要な観客が安心して観戦できる環境が整ったことを嬉しく思います。家族での観戦は大きなリフレッシュの機会です」と話しています。
フレンドリールームの概要
フレンドリールームは、感覚過敏の特性がある方や医療的ケアが必要な方などが安心して沖縄サントリーアリーナのイベントを楽しむための部屋です。音や光の刺激を軽減し、人混みを避けることができる空間で、皆さんがスポーツ観戦などを楽しめる環境を提供しています。
こうした取り組みを通じ、沖縄アリーナは地域に根ざした共生社会の実現に向けて、引き続き努力し続けます。