叡啓大学での先端テクノロジーをテーマにしたワークショップ
2025年5月16日、広島市の叡啓大学にて、「Active Book Dialogue(ABD)in Project Workspace」が盛況裏に開催されました。このイベントは、地域企業の事業開発やイノベーション創出を目指し、先端テクノロジーに関する知見を深めるための読書対話型ワークショップです。
ABD、すなわちアクティブ・ブック・ダイアローグは、参加者が一冊の本を分担して読み合い、それを発表し共有し、互いに対話することで著者の意図を深く理解することを目的としたユニークな手法です。これにより、短い時間であっても多角的な視点からの考察と理解を得られることが特徴です。
今回のテーマは、MITテクノロジーレビュー日本語版のeムック vol. 70「『食』の大転換未来に何を食べるか」であり、参加者は「この技術が広島のビジネスにどのような変化をもたらすか」について意見を交換しました。技術的な知識を単に得るだけでなく、事業の可能性や社会への影響に関する多様な視点からの議論が進みました。
参加者は事前知識が全くない状態から開始し、まず各自が興味を引かれる部分を3分間で選び、その後30分で要約を作成しました。リレープレゼンテーションでは、自身が読み取った内容を2分間で発表し、さらに参加者同士で対話を行い、新たな気づきを得るという流れで進行しました。これにより、参加者同士の交流が促進され、アイデアが飛び交う場となりました。
参加者の感想をいくつかご紹介します。「初めてMITテクノロジーレビューに触れたが、面白い内容が多かった」「ABDの手法で、一人では理解が難しかった内容を短時間で把握できた」「会話が進むうちに参加者の人柄が見え、アイスブレイクとしても利用できると感じた」「普段あまり読まない書物を分担し、成果物を得たことで有意義な時間となった」「直感で情報を抽出する手法は生成AIとは異なり、新しい発見がある」といった声が寄せられました。
このように、ABDの特徴である「能動的読書と対話」によって、職業や専門知識の壁を越えた自由なアイデアの交換が実現し、短時間ではありましたが、非常に充実した学びの場となったことが伺えます。
次回の開催予定
次回のABDは「世界を変える10大技術[2025年版]」をテーマに、2025年8月22日(金)の18:30から20:30に予定されています。事前準備は必要ありませんので、興味のある方は是非ご参加ください。詳細は叡啓大学の公式サイトからお申し込みいただけます。
叡啓大学は今後も産学官連携を強化し、さまざまなイベントを開催する計画です。イベント日程はウェブサイトのカレンダーで確認できますので、ぜひご注目ください。特に、実践教育プラットフォームに関する情報は随時更新されますので、学生や一般の方々も積極的に参加されることをお勧めします。詳細と申し込みは、叡啓大学の公式サイトをご覧ください。