持続可能な都市を考える新たなプロジェクト「Aru Society」の全貌
株式会社ロフトワークが手掛ける「Aru Society」は、2025年9月から11月にかけて京都と大阪で行われる連続プログラムを発表しました。このプロジェクトは、都市と自然の新しい関係性をデザインし、持続可能な都市の未来を模索することを目的としています。
「Aru Society」は、パナソニックデザインセンターKyotoや日建設計、サントリーなど多彩なパートナーと共に、「水・食・生物」というテーマで持続可能な都市についての議論と体験を重視したプログラムを提供します。これは、研究者、企業、自治体、そして生活者の交流を促進し、新たなビジネスエコシステムの構築を目指すものです。
新ビジネスエコシステムの理念
ロフトワークは設立25周年を迎え、一人ひとりの創造性を最大限に活かし、多様性を重視したチーム作りを行ってきました。企業や自治体と連携したプロジェクトを通じて新しい価値を生み出してきた経験を基に、今後は社会と都市という領域へと活動を拡大していく方針です。「共に在る社会」を体現するために、新たな価値観や認識を共有し、持続可能な社会を築くことが重要とされています。
「Aru Society」では、「都市と自然」、「人間と生物」、「文化と資源」という新しい関係性を重視したビジネスエコシステムの構築を進めています。特に、「水」「食」「生物」という三つの視点を基盤にしたエコシステムを強化していく考えです。
三つの視点をもとにしたプログラム
1. 生命の根源としての「水と循環」
今回のプログラムでは、特に川や水源の喪失、都市と水循環の断絶についての再評価を行います。水は生命にとって欠かせない存在です。その重要性を再認識し、持続可能な利用方法を考えます。
2. 水と生物の媒介としての「食と土壌」
食と土壌の関係性を重視し、どのように土壌が生物を育むのか、またそれが人の活動にどのように結びつくのかを探ります。これによって、持続可能な農業や食文化の重要性を理解することが目的です。
3. 生物と都市の関係
都市の生態系をデザインすることも重要です。植物、昆虫、微生物などと人間の営みとの関係성을深め、都市における生物多様性を活かしたデザインを進めます。
プログラム概要
「Aru Society」では、以下の三つのプログラムが展開されます。
プログラム1: コモンズ会議『持続可能な都市の未来について語る』
これは、持続可能な都市の在り方を再定義するための議論の場です。業界のリーダーたちが集まり、実践的なケーススタディを共有し、未来への展望を語ります。
プログラム2: 「淀川流域百年の計を考える」
このプログラムは、持続可能な都市づくりや企業の在り方に対する新しい視点を提供します。参加者は、淀川流域を巡りながら地域の文化や価値観を学びます。
プログラム3: Study with SUNTORY
サントリーのCSV経営について学ぶ機会を提供し、持続可能な社会の実現に向けた活動の背景を探ります。。
これらのプログラムはすべての参加者が持続可能な未来について考え、行動するための良い機会となるでしょう。参加者は、自らの専門性や経験を活かし、新しいビジネスエコシステムの構築に寄与することが期待されます。
結論
ロフトワークが提唱する「Aru Society」は、単なる理念に留まらず、実際に持続可能な都市を作るための具体的なアクションを導き出すことを目指しています。日本各地で開催されるこのプログラムは、新たなビジネスの可能性や、多様な価値観を共有するための場として大いに期待されています。