ワーナー・ビショフの昭和 ~日本が日本でなかったあの頃~
ライカカメラジャパン株式会社が、スイスの著名な写真家ワーナー・ビショフの特別写真展を開催します。この展示は、占領下の日本での彼の貴重な撮影記録をもとに、1951年から1952年にかけての日本社会を深く掘り下げる舞台として設けられました。
ワーナー・ビショフは、1930年代から1940年代にかけての戦争を背景に、報道写真に転向しました。彼は「マグナム・フォト」の一員として国際的に名を馳せることになります。特に、日本に滞在中に制作した作品は、当時の社会情勢や文化の変容を鋭く捕らえています。
この展示会のテーマ「昭和 ~日本が日本でなかったあの頃~」は、彼の視点から見た戦後の日本を象徴しています。彼は日本文化の深い知識を持ち、神社仏閣や伝統芸能、お茶の湯など、日本独自の文化を記録。この時期、日本は急速に変化を遂げており、アメリカの影響を受けつつ、独自のアイデンティティを模索していました。ビショフはこの瞬間を巧みに捉え、私たちにその時代の記憶を新たに呼び起こすのです。
彼の写真は、ただ美しい光景を伝えるだけでなく、当時の人々の生活や心情を映し出しています。特に、木村伊兵衛との交流が印象的で、互いに刺激をし合いながら、写真に対する哲学を語り合う中で深い友情を築きました。その絆は、彼の作品を通しても伝わってきます。
展示期間は2025年12月5日から2026年3月3日までで、ライカギャラリー表参道にて開催されます。会場は月曜定休ですが、変更が生じる場合があるため、訪れる前にご確認ください。このチャンスを逃さず、ビショフの多面的な視点から見た戦後日本の姿を体感してみてください。
今年は昭和元年から100年が経つ特別な年であり、この写真展はその記念にもなります。占領下という歴史的背景の中、ビショフが捉えた写真たちは、戦後日本の精神と文化の再生の模様を、観る者に静かな感動を与えます。私たちの記憶の中に刻まれた日本の姿を、彼のレンズを通して再確認することができる貴重な機会です。
この展示は、美術や写真に興味がある方だけでなく、日本の歴史や文化に興味があるすべての人々にとって価値あるものとなるでしょう。是非、この重要な瞬間を共に感じ取り、未来へとつなげていく一歩にしていただければと思います。
開催概要
- - 日時: 2025年12月5日(金)〜 2026年3月3日(火)
- - 会場: ライカギャラリー表参道(ライカ表参道店2F)
- - 住所: 東京都渋谷区神宮前5-16-15 2F
- - 定休日: 月曜日(ただし状況により変更の可能性あり)
是非、ワーナー・ビショフの目に映る日本の姿を体感しにお越しください。