クオリカとスタディストの販売パートナー契約
クオリカ株式会社と株式会社スタディストが、マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」に関して販売パートナー契約を締結したことが発表されました。この提携により、両社はそれぞれの強みを活かし、特に製造業における技術伝承や人手不足の課題解決を目指します。
背景
近年、少子高齢化の進行に伴い、労働人口が減少し、人件費が急上昇しています。この状況下で企業経営は大きな影響を受けており、特に製造業においては、ベテラン社員や有識者の引退によって品質リスクが浮上しています。製造体制の見直しや外国人労働者の導入が進む中、業務の属人化から脱却し、ナレッジの共有と活用が至上命題とされています。
クオリカの役割
クオリカは、製造業の顧客を中心に、各種システム開発や生産管理、さらには生産性改善のソリューションを提供しています。顧客からのフィードバックでは、特に人材・組織の強化が重要な経営課題であり、次世代へのノウハウ伝承が急務とされています。この環境を背景に、スタディストとの提携が結実しました。
スタディストの取り組み
一方、スタディストは2,100社以上の取引先企業と協力し、業務の標準化を進める「Teachme Biz」で、属人化を減少させ、人材のマルチスキル化を図ってきました。このシステムを通じて、業務に関するナレッジを可視化し、若手社員にもスムーズに技術や知識を伝えることを目的としています。
提携によるメリット
今回の販売パートナー契約にはいくつかのメリットがあります。
技術伝承の促進
「Teachme Biz」を使用することで、製造工程の手順が見える化され、現場の知識を共有できるマニュアルが作成されます。これにより、若手社員への技術伝承が促進されることが期待されます。
人手不足への対策
動画や静止画を駆使して伝わるマニュアルを作成し、自動翻訳機能によって26言語に対応することで、外国人労働者など未経験者の即戦力化を図れます。
業務効率化の推進
クオリカの豊富な業務ノウハウとスタディストのツールを組み合わせることで、業務プロセスの効率化が実現されます。これにより、生産性の向上とともに技術伝承の負担が軽減されます。
Teachme Bizの概要
スタディストの「Teachme Biz」は、クラウド型のマニュアル作成・共有システムです。企業のマニュアル作成や管理を効率化し、生産性や顧客満足度の向上を実現します。AIによる動画自動編集や、手順書作成のスピードアップなど、多機能なツールとして、幅広い業界で採用されています。
今後の展望
クオリカは今後、製造業を中心に「Teachme Biz」の導入を推進し、2028年までに30社へのソリューション提供を目指します。また、最新のデジタル技術を活かして、製造業にとどまらず多様な業界への技術伝承問題の解決に寄与していく方針です。
会社情報
株式会社スタディスト
設立:2010年3月19日、所在地:東京都千代田区、代表者:代表取締役CEO鈴木悟史。
クオリカ株式会社
設立:1982年、所在地:東京都新宿区、業界のさまざまなニーズに応じたITサービスを提供。
テクノロジーと知識の共有がもたらす未来に期待が寄せられています。両社の連携が、製造業界をさらに前進させることに確信を持つ者が増えているのは間違いありません。