大和ハウス工業とiCEP PLASTICSが進める廃プラスチック循環利用の新たな一歩
近年、環境問題への関心が高まる中で、建設業界でも廃棄物の削減やリサイクルが求められるようになりました。特に、非住宅建設現場から排出される廃プラスチックは、これまでのところリサイクルが進んでおらず、焼却や埋め立てが多く見られます。そこで、iCEP PLASTICSと大和ハウス工業が協力して、この廃プラスチックの循環利用に向けたプロジェクトをスタートしました。
1. 背景
建設業界は廃プラスチックの排出量が特に多い業種であり、その多くは混合状態で廃棄されるため、リサイクルが進まないという現状があります。これまでの一般的な対処法は、廃プラスチックを焼却処分することでしたが、資源を有効活用する観点からは改善が必要です。そこで、iCEP PLASTICSは大栄環境、資源循環システムズ、八木熊、ユニアデックスの四社と共に、リサイクルトータルコーディネートサービスを提供し、非住宅建設現場の廃プラスチックのマテリアルリサイクルを推進することになりました。
2. 実施内容
この取り組みでは、大和ハウス工業が施工する非住宅施設において、着工から竣工までの廃プラスチックの排出状況を調査しました。具体的には、廃プラスチックの種類や量を時系列で確認し、マテリアルリサイクルの可能性を見極めるための分析が行われました。
調査結果
調査結果として、廃プラスチック総重量は1,014.6kg。その内訳は全14回の搬入物を対象に、特定の品目ごとに選別し、材質および重量を測定しています。例えば、建設現場で利用可能なリサイクル製品としては、バタ角、三角コーン、車止めなどがあり、これらを再利用することが可能であることが明らかになりました。この結果を受けて、今後はより多様な廃プラスチックのリサイクルを進めることが見込まれます。
3. 今後の取り組み
この取り組みを通じて得られたデータを基にして、さらなるリサイクル対象の廃プラスチックの選定や、建設現場で利用可能な再生品の試作を行っていく予定です。また、施工現場及び中間処理施設での効率的な分別・保管手順の整備に関しても実証を行い、リサイクルループを構築する意義があります。
まとめ
資源循環システムズは、iCEP PLASTICSを活用し、顧客企業の廃プラスチックの循環促進に寄与するだけでなく、資源循環プラットフォーム「iCEP」の開発を進めています。このプラットフォームを通じて、すべての動静脈企業が連携し、廃棄物を資源として活用できる社会の実現を目指しているのです。
このように、iCEP PLASTICSと大和ハウス工業の新たな取り組みが、廃プラスチックのリサイクルの促進だけでなく、より持続可能な社会の構築に寄与することが期待されています。