弥が上にも魅力的な歴史を継承する旧相馬家住宅ホテル計画始動

旧相馬家住宅ホテル計画（仮称）の始まり

北海道函館市に、歴史的建物である「旧相馬家住宅」を利用した新たなホテル計画が始動しました。このプロジェクトは、国指定重要文化財の取得、管理、および保存を目指し、バリューマネジメント株式会社と株式会社LEVECHYが協力して進めています。

文化財を宿泊施設として活用する新モデル

旧相馬家住宅は、1907年に建てられた歴史的な建物で、国の重要文化財にも指定されています。この建物の保存と宿泊施設への改修を行うために、クラウドファンディングを利用した新しい投資モデルが提案されています。個人投資家は少額から参加でき、地域の文化的資源を次世代へと引き継ぐことが目的です。

この計画は、2025年中にホテルとしての運営を開始する予定で、ホテルの運営と建物の保存を両立させることを目指しています。クラウドファンディングの開始日は2023年3月5日となり、幅広い層からの出資を募ります。これにより旧相馬家住宅の維持管理が可能となり、民間企業による文化財の管理モデルとして日本初の試みでもあると言えます。

逆境を乗り越えた歴史的建築物

函館の伝統的建造物が点在する地域にあり、旧相馬家住宅は周囲の景観にも溶け込んでいます。この建物は、初代・相馬哲平氏によって作られ、市民の雇用の創出と復興を目的としたものです。和と洋が調和したその建築様式は、多くの職人の手によるものです。

特に、主座敷や茶室には日本の伝統的な造りがあり、洋間にはヴィクトリアスタイルが取り入れられ、多様な技術が花開く場所でもありました。2009年には函館市の伝統的建造物に、2018年には国の重要文化財に認定され、その価値は高く評価されています。2010年からは一般公開もされており、地域の人々によって大切にされてきました。

投資を通じて地域振興を図る

バリューマネジメント株式会社は、歴史的な建物の存続と地域活性化を目的とした取り組みを行っています。「文化を紡ぐ」という理念をもとに、地域特有の文化資源を活かしたプロジェクトを展開中です。既に22の歴史的な施設を運営しており、その中には地域の飲食店との連携による観光地の活性化も含まれています。

今回の旧相馬家住宅ホテル計画では、クラウドファンディングにより集まった資金をもとに、建物の維持管理が行われます。この新しいモデルにより、地域住民は文化財の保存に参加し、文化の継承と共に地域への愛着を育むことができるでしょう。

文化財の価値を守りながらのホテル運営

今回のプロジェクトでは、重要文化財としての価値を保ちながら、カフェエリアを中心に客室が改修される予定です。これにより、昔の豪商が住んでいた空間を保ちながら、訪れる人々に特別な体験を提供します。旧相馬家住宅での滞在は、過去と未来をつなぐ貴重な機会となるでしょう。

開業は2025年を予定し、延べ床面積は680平方メートル、客室数は3室の予定です。歴史に触れる特別な空間での滞在を通じて、訪れる人々は貴重な文化資源の一部になれることでしょう。