2025年8月、東京で開催される特別企画『ひろしま みどりとりどり』
東京都港区南青山に位置するYUGEN Galleryでは、2025年8月1日(金)から17日(日)までの期間、戦後80年をテーマにした特別企画展『ひろしま みどりとりどり』が開催されます。この展示は、広島という被爆都市で育まれる植物を通じて、戦後の歴史を考察し、都市の在り方を見つめ直すものとなるでしょう。
展示概要と開催の背景
本企画は、広島を拠点にしたアートユニット「タメンタイ」の山本功がキュレーションを担当します。この展覧会は、2024年に開催された「タイムとマシンの平和利用」の続編として位置づけられています。広島は、かつて「75年は草木も生えぬ」とされるほど壊滅的な被害を受けましたが、その後、被爆樹木をはじめ、多様な植物が生育し、現在の平和大通りに110種以上の木々が茂るように復興を遂げました。しかし、近年では予期せぬ倒木の報告が相次ぎ、人々の管理には限界があることが示されています。
こうした社会的な問題意識を持つタメンタイは、植物を中心に企画を展開してきました。展覧会に参加するアーティストたち、徳本萌子、渡辺真悠、高松明日香、有田大貴の4名は、それぞれ異なる視点から植物にアプローチし、時間や人との関係性を模索する作品を発表しています。
出展作家とその作品
徳本萌子
1993年生まれの徳本は、「移動する植物とミシン」というテーマで、植物の葉をミシンで縫い込むことで時間や人との関係性を表現しています。過去には、水戸芸術館での公開制作など多岐にわたる活動を行っています。
渡辺真悠
1991年生まれの渡辺は、写真とコラージュを用いて草木を幻想的に表現する作品を制作し、近くのプロジェクトにも参加しています。
高松明日香
1984年生まれの高松は、日常の情景を独自の視点で描く作品を発表し、第7回岡山県新進美術家育成「I氏賞」大賞を受賞した経験を持ちます。
有田大貴
1987年生まれの有田は、物質の記憶や関係性をテーマに抽象化した作品を展開し、国内外で活動するアーティストです。
都心のオアシスに
本展では、都心のギャラリーを緑に満たし、訪れる人々にリフレッシュの場を提供することを目指します。この空間は、戦後の復興について再考する機会を提供し、アートを通じて観客との対話を促す場となるでしょう。
入場は無料で、詳細はYUGEN Galleryの公式ウェブサイトやInstagramで確認できます。興味のある方はぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。
開催情報
- - 開催期間: 2025年8月1日(金)〜17日(日)
- - 開館時間: 平日 13:00〜19:00、土日祝 13:00〜20:00
※ 最終入場は閉場30分前まで。会期中無休
- - 場所: YUGEN Gallery、東京都港区南青山3-1-31 KD南青山ビル4F
ぜひ、戦後80年の歴史を振り返る貴重な機会をお見逃しなく。