作家・皆川博子が旭日中綬章を受章
令和7年春の叙勲が発表され、作家・皆川博子さんが旭日中綬章を受章したことが報じられました。皆川博子さんは95歳という高齢ながら、なお旺盛な執筆活動を継続中です。彼女が手がけている長編小説『ジンタルスRED AMBER風配図Ⅱ』は、定期的に雑誌「文藝」で連載されています。
この受章の報を受け、皆川さんから感謝の言葉も寄せられました。「まったく思いがけないことで、まだ自分とは別の同名者が受章したような気持ちです。支えてくださった皆さまに、深くお礼を申し上げます。」短い言葉に彼女の驚きと敬意が込められています。
旭日章の概要とその意義
明治8年に制定されて以来、旭日章は「顕著な功績を挙げた方」に贈られる名誉ある勲章です。その中でも、特に文化に対する貢献が評価されることが多く、近年では著名な作家や芸術家にも与えられています。皆川さんと同様に、文化シーンで活躍する萩尾望都さんや辻原登さんが過去に受章した実績もあります。
皆川博子さんの作家人生
皆川博子さんは1972年に『海と十字架』で作家デビューを果たして以降、ミステリ、幻想小説、時代小説、歴史小説など、多岐にわたるジャンルで活動を続けています。自身の作品は半世紀以上にわたって巷に馴染み、次々と高い評価を獲得してきました。これまでに日本推理作家協会賞、直木賞、柴田錬三郎賞、吉川英治文学賞、本格ミステリ大賞、日本ミステリー文学大賞など、数々の名誉ある賞に輝いてきました。
特に昨年、2024年10月に彼女の作品『風配図WIND ROSE』が紫式部文学賞を受賞したばかりで、その実績はまさに圧巻です。
現在進行中の執筆活動
皆川さんの執筆活動は今もなお活発で、2023年には長編『風配図WIND ROSE』が連載され、また短編「NO!」も発表されました。そして、2024年には長編『恋紅』や『散りしきる花』の出版が予定されています。特に2025年に刊行予定の短編集『昨日の肉は今日の豆』には多くの期待が寄せられています。
皆川博子さんの略歴
- - 生年月日: 1930年
- - デビュー作品: 『海と十字架』(1972年)
- - 受賞歴:
- 日本推理作家協会賞 (1985年)
- 直木賞 (1986年)
- 柴田錬三郎賞 (1990年)
- 吉川英治文学賞 (1998年)
- 本格ミステリ大賞 (2012年)
- 日本ミステリー文学大賞 (2012年)
- 毎日芸術賞 (2022年)
- 紫式部文学賞 (2024年)
- 文化功労者 (2015年)
このように、彼女の活動は多角的で文才にあふれ、文学界への貢献は計り知れません。皆川博子さんのような作家がいることで、日本の文化が今後どのように育まれていくのか、非常に楽しみです。彼女の最新作や今後の活動については、ぜひ注目していきましょう。