新たなレジリエンス指標「レジリエントライフスコア」が誕生

近年、自然災害が頻発する中、私たちの生活はその脅威にさらされています。そんな時に重要な役割を果たすのが、個々人のレジリエンス能力です。これを測定・可視化する新しい指標「レジリエントライフスコア」が、株式会社博報堂、三菱総合研究所、I-レジリエンス株式会社の三社の協力によって開発されました。

レジリエントライフスコアとは

「レジリエントライフスコア」は、生活者の日常におけるレジリエンス能力を評価するものであり、ウェルビーイングの維持・向上を目的としています。このスコアは、日常生活で直面する困難を乗り越えるための行動を分析し、その行動に基づく力のバランスを測るものです。具体的には、「吸収力」「適応力」「変革力」の3つの力で構成され、それぞれが日常を守るための備えや新しい対処法の取り入れに関連しています。

測定方法と活用法

このスコアは、参加者が31の質問に答えることで測定され、8つのレジリエンスタイプのいずれかに分類されます。その結果をもとに、災害時の行動を想像したり、実際に役立つアクションを考える手助けをします。また、今後予定されているサービスを通じて専門家からのアドバイスを受けることも可能です。

ぼうさいこくたい2025でのワークショップ

9月7日に新潟市で開催された「ぼうさいこくたい2025」では、レジリエントライフスコアを活用したワークショップが実施され、多くの参加者が自分のレジリエンス能力を測定し、災害時の行動について議論を交わしました。このイベントを通じて、参加者は仲間とともにいかに助け合うかを学ぶ貴重な経験を得ました。

開発の背景

日本では自然災害の発生が頻繁であり、最近の気候変動によってその傾向はさらに強まっています。これにより、私たちの日常が直面するリスクは増え続けています。特に個人が取り組むべき防災策が不足している現状を鑑みると、レジリエンスを高めることが急務です。「レジリエントライフスコア」は、これを支えるための指標として機能します。

レジリエントライフの普及へ

新しいライフスタイル「レジリエントライフ」は、日常生活からリスクを乗り越えるための意識を高めます。生活者一人ひとりが備えを持つことが、コミュニティ全体の対応力を高めることにもつながります。これまでのように、自然災害を「他人事」ではなく、自分事として捉えるための重要な一歩をこのプロジェクトは提供します。