エピストラと島津製作所、共同開発の「CellTune」発売
エピストラ株式会社が株式会社島津製作所と手を組んで開発した最新の細胞培養最適化支援ソフトウェア、「CellTune」がついに登場しました。この革新的ソフトは、特にバイオ医薬品の生産や再生医療、工業的な発酵生産など、細胞培養技術を駆使する研究現場においてその効果を発揮します。
CellTuneの機能と価格
「CellTune」は、エピストラの先進的な実験条件探索AI「Epistra Accelerate」を活用しており、ユーザーはこれにより効率的な条件検討を実現できます。ソフトの希望販売価格は600万円(税別)で、詳細は
こちらで確認できます。
製品の概要
この新しいソフトウェアは、島津製作所の液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)と連携し、実験データを元に細胞培養状態の推定を行います。「CellTune」では、144成分の培養上清成分を用いて、最適な実験条件を導き出す仕組みを持っています。
細胞培養の課題
細胞培養技術に関する最大の課題は、抗体医薬品や細胞医療の生産に必要な条件を高いコストで実現することです。培養にかかる過程は長く、使用する培地も高価であるため、効率的な条件設定が求められます。
培養には様々なパラメータが関与しており、栄養素の濃度や温度、pHの管理が重要です。これらの要素を考えると、培養条件の組み合わせは膨大で、従来は経験豊富な研究者や技術者による手法に頼っていましたが、その結果には限界がありました。
「CellTune」のアプローチ
エピストラと島津製作所は2022年2月から共同で開発を進めてきた「CellTune」では、まず、培養結果に影響を与えるパラメータを抽出し、その後、AIを用いて最適な条件を生成します。これにより、研究者が個々の要素を最適化し合うプロセスが簡略化されます。
CellTuneの特徴
1.
簡易な統計解析
「CellTune」には、統計解析に必要なレシピが用意されており、専門知識がなくても結果を導き出すことが可能です。ユーザーが解析パラメータを設定するだけで、重要な結果が得られます。
2.
統合的な条件提案
一つ一つの成分ごとに最適化を進めるのではなく、複数の要素を一度に検討することで、成分間の相互作用を考慮しつつ最適条件を導き出します。
3.
少ない試行数での探索
実験結果データを効果的に活用し、優れた条件を既存のデータから予測することができます。
エピストラのユーザーサポート
また、エピストラは「CellTune」のユーザーに対して、実験計画コンサルティングやデータ解析のサポートを行います。これにより、データ解析が不安な方でも安心して活用できます。
詳細なサポート内容については、
こちらをご覧ください。
最後に
「CellTune」は、エピストラが誇る最先端技術を駆使したソリューションで、ライフサイエンス分野の課題に取り組む優れた選択肢となるでしょう。これからの生命科学研究における新たな革命をもたらすことが期待されます。
ウェブサイトでの詳細確認とお問い合わせは、
こちらから可能です。