海外人材が日本の建設業を支える
日本の建設業は、深刻な人材不足に直面していますが、その中で海外からの人材の流入が続いています。最近の調査によれば、2024年10月時点で日本で働く海外人材は230万人を超え、その中で建設業で働く人の数が18万人に達したことが明らかになりました。これは前年比22.7%の増加にあたります。実に建設業就業者の約3.7%を占める数字です。
海外人材の動向
ヒューマンリソシア株式会社が発表したレポートによると、日本で就業する全体の海外人材の中でも、特に手工業や技能系職種での採用が顕著です。建設業の海外労働者は、2014年にはわずか2.1万人でしたが、今では10年間で約8.5倍に増加しています。この背景には、日本の労働市場が抱える人材不足という厳しい現実があります。
出身国のバリエーション
建設業に従事する海外人材の多くはベトナムから来ており、その数は約7万人です。続いてインドネシアからの流入が注目されており、前年比55.5%増の3.7万人が新たに就業しています。さらにはフィリピンや中国、さらにはミャンマーやネパールなどの国々からも職を求める人たちが日本にやって来ています。
在留資格の多様性
建設業で働く海外人材の中で、約6割が「技能実習」の資格で働いていますが、特定技能として働く人の数も増えています。この特定技能には、特に建設技能工が含まれており、その人数はすでに1.9万人に達し、前年から57.9%増えています。また、2024年度からの5年間で8万人の受け入れが見込まれており、今後の人材確保が期待されています。
日本の建設業の未来
このように、日本の建設業は多様なバックグラウンドを持つ海外人材によって支えられています。今後も人材が求められることが必至であり、特に技能実習生から特定技能へとシフトする流れが続くと予測されています。各国の人材が日本で働く機会をさらに増やし、また新たな技術や文化を持ち込むことは、日本の労働市場において重要な要素となります。
結論
日本の建設業における海外人材の増加は、労働力不足を補う恩恵をもたらしています。今後もこの動向は続くと考えられ、国内の企業が国際的な人材を受け入れる姿勢を持つことが、日本全体の成長に寄与することでしょう。