大和ハウスグループがアラバマ州へ進出
日本の大和ハウス工業株式会社が、米国南東部のアラバマ州で新たなビジネス展開を図っています。2025年11月1日(米国時間では10月31日)、大和ハウスグループの子会社であるCastleRock Communities LLC(キャッスルロック社)は、アラバマ州の住宅会社WrEn Homes, LLC(レン社)の戸建住宅事業を譲受することが発表されました。これは、地域に密着した事業を展開し、さらなる成長を目指す大和ハウスグループにとって重要な一歩となります。
戸建住宅事業の概要
レン社はアラバマ州ハンツビルを拠点に、住宅建設と販売を行う会社です。特に高価格帯の商品を中心に展開し、2024年度には80戸の戸建住宅を引き渡す予定です。この地域は、宇宙や防衛関連の拠点としても知られ、新たな技術や産業の発展が期待されています。人口は増加し続け、今後も住宅需要が高まることが見込まれています。
戦略的な組み合わせ
キャッスルロック社は、テキサス州、アリゾナ州、テネシー州などで事業を展開してきましたが、レン社の事業を譲受することで、アラバマ州市場にも参入します。特に、レン社が持つデザインや営業手法は、キャッスルロック社が展開する商品供給において貴重な資産となります。この組み合わせにより、両社の強みを活かした事業展開が期待されているのです。
ハンツビル都市圏の魅力
アラバマ州ハンツビルは、イノベーションの中心地として知られており、IT関連の研究開発拠点や先端生産拠点も多くあります。今後10年での人口増加率も高く、これに伴って住宅需要も伸びると予想されています。このような背景から、ハンツビル地区は大和ハウスグループにとっても魅力的な市場となるでしょう。
事業譲受のスケジュール
この譲受が実行されるのは、2025年11月1日です。大和ハウスグループでは、今後も地域の需要に応じた事業を展開し、持続的な成長を目指していく方針です。
経営への影響
今回の事業譲受に伴い、連結業績への影響は軽微であるとされていますが、この戦略的な買収によって、今後さらなる拡大が見込まれています。アメリカ国内での地位をより一層強化するため、大和ハウスグループは全力で取り組むことでしょう。
大和ハウスグループの海外展開
大和ハウスグループは、2026年度には海外事業で売上高1兆円、営業利益1,000億円を目指しています。これは地域に根付いたビジネスモデルを参考に、多様な事業を展開することによって実現を目指しています。現在、グループ内では年間7,095戸の戸建住宅を引き渡す計画であり、2026年にはさらに1万戸を超えることを目指しています。
今後も大和ハウスグループの動向から目が離せません。地域密着型の事業展開がどのような結果をもたらすのか、期待が高まります。