空間体験を定量化！ジオクリエイツのVRツール「ToPolog」が建築デザインを変革

空間体験を革新するVRツール「ToPolog」

ジオクリエイツが開発した新たなSaaS型VRツール「ToPolog」は、建築デザインの現場に新風を吹き込む革新的なソリューションです。このツールは、VRソフトウェアやデバイスに依存することなく、VR視聴中に体験した動画をブラウザ上でアップロードし、分析することを可能とします。

空間体験の定量的評価

「ToPolog」は、3Dモデルや現地撮影されたVR映像に基づき、ユーザーの視線や脳波を計測する技術を備えています。これにより、空間体験を定量化し、どの位置にどれほどリラックスしたか、また視線がどのように動いたかを把握することができます。これまで空間の質を測定する手段が限られていた建築領域において、「ToPolog」は、ユーザーの体験をしっかりと評価できるツールです。

ビジネス環境における課題と解決策

従来の建築デザインでは、ユーザーの体験や評価が主観的であることが問題視されていました。「ToPolog」は、視線の動きや脳波を分析することで、こうした定量化が難しい課題に対する解決策を提供します。このツールは、設計者や事業主に対し、各々の目的に沿ったPDCA（Plan-Do-Check-Act）サイクルを実行するための基盤を整えてくれます。

さらに、技術の進化に伴い、VR制作環境のスタンダードが変化し続けています。「ToPolog」は、特定のソフトやデバイスに依存せず、VRデータの視聴・分析を容易に行うことができるため、これからの建築デザインのデータ共有や個別管理の課題も解決します。

豊富な機能でサポート

「ToPolog」は、細かな分析機能を搭載しています。ユーザーは、空間に反応した脳波や注視位置を実測・推定し、視覚的な体験動画と結びつけた分析を行うことが可能です。また、カスタマージャーニーとしての比較分析や、多数の被験者データの相関分析を行える集計機能も備えています。これにより、建築デザインの質を高め、各ユーザーに最適化された空間提供が期待できます。

開発の背景と今後の展開

「ToPolog」は、ジオクリエイツの代表である本田氏が大学院でのVRと視線分析の研究をもとに開発されました。脳神経科学の技術顧問とともに、データ分析を行うための強力な基盤が整っています。また、実際のプロジェクトを通じて、設計事務所や事業主との協力を進め、実没実験によるデータ分析も繰り返してきました。

2023年10月2日に行われたTokyo XR Startups第4期インキュベーションプログラムでのDemoDayにおいて、「ToPolog」の開発も大きな注目を浴びました。現在、このVRツールは設計事務所や事業主向けにクローズドβが実施されており、実証実験が進行中です。