The Trade Desk、革新的な広告データマーケットプレイスを導入

The Trade Desk、デジタル広告データマーケットプレイスを刷新



The Trade Desk(ザ・トレードデスク)は、デジタル広告の新しいスタンダードとなる「Audience Unlimited」の提供を発表しました。このサービスは、広告主がサードパーティデータを活用して、キャンペーンの最適化を図り、ターゲットとなるオーディエンスにより正確にリーチできるように設計されています。

サードパーティデータは、マーケティングにおいて非常に重要な役割を果たしますが、コストやデータソースの選定が難しいことから、その利用は十分に進んでいませんでした。多くの広告主は、メディア費用の中でわずか20%程度しかサードパーティデータに投資しておらず、その可能性を活かしきれていないのが現状です。

新たに登場する「Audience Unlimited」はこの課題を解消するためのソリューションです。AIを駆使し、数百の信頼性の高いプライバシーを考慮したサードパーティデータ提供者から、何千ものデータセグメントを収集します。これにより、広告主はキャンペーンに対して関連性のあるデータを簡単かつ低コストで導入できます。

最高戦略責任者のサマンサ・ジェイコブソン氏は、「『Audience Unlimited』は、マーケターにとってのサードパーティデータの価値を変革します。これにより、データの価格が一括で設定され、広告主はパフォーマンスを向上させるための簡便な方法を手に入れることができます」と語っています。

さらに、The Trade Deskは「Koa Adaptive Trading Modes」を導入し、広告主が自身のキャンペーン戦略に応じて柔軟に運用できるよう支援します。このモードには、2つの選択肢があります。

  • - パフォーマンスモード: Koaが入札や配分を最適化し、広告主の全体戦略に従って最良のソリューションを提供します。すべての最適化プロセスは高い透明性が保たれ、広告主は行われた変更内容を確認することができます。
  • - コントロールモード: 広告運用者が手動で入札や予算配分を管理できるモードで、ニーズに応じてキャンペーンを構築することが可能です。このモードでは、高度なAIが提案を行いますが、最終的な決定は広告運用者が行います。

料金体系については、コントロールモードはインプレッションコストに対して3.3%および4.4%の段階的な料金が適用されますが、パフォーマンスモードは追加費用なしで利用できます。広告主は必要に応じてデータをアラカルト形式で追加することも可能です。

業界の専門家たちも「Audience Unlimited」の導入による影響について意見を寄せています。DstilleryのCEOマイケル・ビービー氏は、「このサービスは、広告主のターゲティング手法を根本から革新します。AIに基づくオーディエンス選定は、データを単なる補完ではなく、パフォーマンス向上の核に変えます」と語ります。

また、LiveRampのSVPアン・アッカー氏は、サードパーティデータの価値を引き出す新たなソリューションとして「Audience Unlimited」を強調し、広告主がより多くのオーディエンスにアプローチし、より賢明なマーケティング戦略を展開できるようサポートする重要性について述べています。

これらの新しいサービスは、2025年末から一部代理店向けに提供が始まり、2026年初頭には全てのユーザーに利用可能になる予定です。The Trade Deskは、広告主がデジタル広告キャンペーンを効果的に進めるための手助けをし、広告ビジネスの未来を切り開くことを目指しています。

【The Trade Deskについて】
The Trade Deskは、広告バイヤーを支援するテクノロジー企業で、セルフサービス型のクラウドプラットフォームを提供しています。広告キャンペーンの管理や最適化をPCやモバイル、コネクテッドTVなど多様なデバイスで行うことが可能です。主要なデータパートナー、インベントリパートナー、パブリッシャーパートナーとの接続を通じて、広告主のリーチと運用効率を最大限に引き出しています。

会社情報

会社名
The Trade Desk Japan K.K.
住所
東京都中央区銀座6-10-1GINZA SIX 11F
電話番号
03-6332-7700

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