広島大学の学生が日米豪印フェローシップに選出される
広島市に位置する県立広島大学の大学院総合学術研究科に所属するNoor Syarafana Binti Firouzさんが、2025年度の日米豪印フェローシップ(通称:クアッドフェローシップ)に参加するJapan-basedクアッドフェローとして就任したことが発表されました。このフェローシップは、日米豪印の各国からSTEM(科学、技術、工学、数学)分野での優れたリーダーを育成することを目的としており、ノールさんはその12名のうちの一人として選出されました。
ノールさんの研究内容
ノールさんは、山本幸弘教授の指導のもと、日本スギから抽出される精油の抗肥満特性について、さまざまな部位から得られるデータを元に比較研究を行っています。この研究は、日本の豊かな自然を活用した科学的な探求と、マレーシア出身のノールさんによる独自の視点を融合させたものです。
フェローに就任した感想
ノールさんはインタビューにおいて、"このような素晴らしい機会をいただき、STEM分野で活躍する学生や研究者とのネットワークを構築できることを非常に嬉しく思っています"とコメントしました。彼女は、この経験を通じて得た出会いやつながりを大切にし、STEM分野での社会貢献に繋がる活動に積極的に取り組んでいく意向を示しています。
「異なるバックグラウンドを持つ他の学生や先生方との意見交換を通じて、日本がどのように自然資源や技術を活用しているのかを学びたい」と話すノールさん。日本とマレーシアの強みを結集し、より良い解決策を共に生み出す方法を模索することに前向きです。
大学の教育方針
県立広島大学は「地域に根ざし、世界に通用する」大学院を目指し、国際的人材育成に取り組んでいます。研究者や高度専門職業人の育成に注力し、学生が世界で活躍できる環境を整えています。ノールさんのクアッドフェロー就任は、その教育方針に基づく成果の一つであり、今後も最高の人材を育成する活動を強化していく所存です。
クアッドフェローシップとは
クアッドフェローシップは、日米豪印の4カ国が共同で設立したフェローシップで、優れた学生に対して米国での修士または博士号取得を目指す際に奨学金を支給します。2024年以降、ASEAN諸国の学生にも対象が拡大され、さらなる国際的な広がりを見せています。
今回のノールさんの活躍を通じて、多くの学生が国際舞台での成功を目指し、次世代のリーダーとして成長していくことが期待されています。