サステナブルな調達の革新
グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(以下、GCNJ)から、企業のCSR(企業の社会的責任)調達における新たな方向性を示す提言書『望ましいCSR 調達・持続可能な調達の在り方―サプライチェーン分科会からの提言―』が10月24日に発表されました。これにより、日本国内での持続可能なサプライチェーンの構築がますます重要視されることになります。
提言書の背景
GCNJのサプライチェーン分科会は、2008年に設立され、以来、多くの企業と共に持続可能な調達環境を整備するための様々な成果を生み出してきました。特に、2013年に発行された第1版提言書は、日本企業がサステイナビリティ対応を推進する上での重要なガイドラインとして機能しました。これから10年以上の時を経て、さらに進化した提言書が今公開されたのです。
現在、世界中でサプライチェーンに対するデューデリジェンス(DD)の法制化が進み、企業が人権や環境問題に取り組む必要性が高まっています。このような状況の中で、GCNJは新しい提言書を通じて、いま企業がどのようにサステナブルな行動を取れるかについての指針を示しています。
新提言書の内容
新しい提言は、日本の多様な業種の企業が集まり、議論を重ねて作成されました。それは、CSR調達および持続可能な調達のための「望ましい在り方」についての具体的な提案です。第1版は、トリプルウィン調達を実現するために重要なプロセスとして、取引先説明会、SAQ(自己評価質問票)、監査の三つを挙げていました。
新たに発行された2025年版では、これまでの提案を維持しながらも、企業全体における持続的なデューデリジェンスプロセスの実施について詳細に記載しています。企業がこのプロセスを通じて、各プロセスがどのように機能し、実施されるかの具体性が加わっているのが特徴です。
企業の役割と期待
この提言書は、今後CSR調達を進める企業だけでなく、さらなる改善を目指す企業にとっても重要な参考資料です。これまでの内容に加え、企業が直面する様々な課題に対する解決策を提示しています。GCNJは、サプライチェーン全体を見据え、持続可能性を追求することの重要性を強調しています。
GCNJのサプライチェーン分科会は、持続可能なサプライチェーンを実現するためのミッションを掲げており、そのビジョンは「健全性や透明性の確保を通じたCSRの実践」を目指しています。それを実現するために、「協働と団結」に基づくアウトプットの創出を重視し、参加を呼びかけています。
GCNJについて
GCNJは、国連グローバル・コンパクトの日本国内におけるネットワークとして、持続可能な成長を促進するための活動を行っています。670社を超える会員企業と共に、CSRやSDGsの定着を進めながら、具体的な取り組みを展開していくことを目的としています。分科会活動を通じて、企業の実務者が他社の知見を学びながらインパクトを与える場を提供しています。
本提言書が、企業のCSR調達や持続可能な調達に関心のある方々にとって貴重な資料となることを願っています。持続可能なサプライチェーンの実現に向けて、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。