新工法の魅力とは
2025-03-18 09:26:25

鉄骨造建物の新工法「鉄骨基礎梁工法」の魅力と期待

鉄骨造建物の新工法「鉄骨基礎梁工法」



大阪に本社を置く株式会社奥村組は最近、鉄骨造(S造)建物に特化した革新的な工法「鉄骨基礎梁工法」を開発しました。この工法は、これまでの基礎梁の常識を覆し、鉄骨構造物の可能性を大きく広げるものとして注目されています。

新工法の背景



昨今、大型物流倉庫の建設が増加しており、これにともなって鉄骨造の需要が高まっています。特に、鉄筋コンクリート造(RC造)に比べて軽量で広い間隔を設けやすいのが特徴です。しかし、これまでの一般的な手法では、基礎梁は依然としてRC造のものが主流でした。そのため、施工時の重量の問題が浮き彫りになっていました。

そこで奥村組は、S造の基礎梁を導入することで基礎の軽量化を図り、合理的な設計と施工の効率化を追求しました。部材の実験を通じてこの工法を実現させることに成功しました。

新工法の概要



「鉄骨基礎梁工法」は、基礎梁をS造の梁として既製杭と接合する工法です。杭構造の下部フーチングと、上部構造の柱や基礎梁を巻き込んで結合することで強固さを保ちつつ、軽量化を可能にしています。

具体的な特徴


1. 下部フーチングと既製杭は、杭頭補強筋によっていくつかの接合方式から選択できる。
2. 上部フーチングは、S造やコンクリート充填鋼管造(CFT造)の柱と基礎梁を一体化し、施工性を高めるために設計されています。
3. 必要に応じて、杭頭補強筋やフーチング主筋の機械式定着により、更なる強度を実現。

適用範囲と条件


この工法は、PHC杭やSC杭など様々な杭種に対応しており、杭径は300mmから1200mmまでの範囲をカバーしています。また、設計基準強度も24N/mm²から60N/mm²まで対応可能です。

メリット


「鉄骨基礎梁工法」を用いると、以下のような多くのメリットがあります。
  • - 基礎梁重量の軽減により、杭径の縮小や杭工事費の削減。
  • - 鉄筋や型枠など、躯体の数量が減少することで工期が短縮され、施工が効率化されます。
  • - 全面ピットの建物では、基礎梁の高さを抑えることができるため、掘削土量が減少します。

今後の展望


今後、奥村組はこの工法を大型物流倉庫や店舗の設計及び施工案件に積極的に提案していく予定です。新技術の導入により、建設業界全体の効率化と持続可能性向上を目指します。

お問い合わせ


この件についての詳細は、株式会社奥村組の技術研究所建築研究グループ、山上聡にお問い合わせください。

  • - TEL: 029-865-1833
  • - FAX: 029-865-1522
  • - E-mail: satoshi.yamagami@okumuragumi.jp


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会社情報

会社名
株式会社 奥村組
住所
大阪府大阪市阿倍野区松崎町二丁目2番2号
電話番号
06-6621-1101

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