日本トムソンと中部電力ミライズが連携
日本トムソン株式会社(以下「当社グループ」)は、中部電力ミライズ株式会社との間で、陸上風力発電所を利用した『オフサイト型バーチャルPPAサービス』の契約を締結しました。この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた新たなステップとなります。
バーチャルPPAサービスとは?
オフサイト型バーチャルPPAサービスは、企業が風力発電などの再生可能エネルギーから得られる環境価値を獲得するための契約形態です。従来の契約形式では、複数の会社との契約が必要でしたが、今回の契約では中部電力ミライズとの単一契約により、手続きの負担が大幅に軽減されます。このスキームにより、当社グループは温室効果ガス排出量の算定管理も効率化することが期待されています。
環境への影響と具体的な目標
当社グループは、2030年度までに温室効果ガスの排出量を42%削減することを目標としています。また、使用電力の約50%を再生可能エネルギー由来に変更する計画も進行中です。具体的には、三重県津市・伊賀市にある青山高原風力発電所からの環境価値を活用し、中部電力ミライズがその実績を当社グループに報告します。
2030年度に向けた取り組みの一環として、約5000MWhの環境価値を取得し、年間約2105トンの温室効果ガスを削減する見込みです。これは、2022年度の実績に対して約6.6%の削減に相当します。
リプレースの重要性
日本では新規の陸上風力発電の導入が難しくなっているため、既存設備のリプレースプロジェクトが注目されています。新規開発のコスト高や資源の減少など様々な課題がある中で、当社グループは既存の再エネ設備の維持と運営を重要視しています。この考え方が、持続可能なエネルギー供給に貢献するカギとなるでしょう。
今後の展望
今回の契約は、当社グループにとって2例目のバーチャルPPAとなります。風力発電を活用した再エネ調達は初めての試みです。今後も、計画的で段階的な方法で温室効果ガスの排出削減を進め、様々な再エネ調達手法を模索していく方針です。また、先進的な技術の導入にも注力し、全社を挙げてカーボンニュートラルの実現に取り組んでいきます。
持続可能な社会の構築は、多くの企業が直面している重要な課題です。当社グループの積極的な取り組みが、今後のエネルギー業界における一つの成功事例となることを期待しています。