高藏蒸留所が復活、金賞受賞の快挙
約60年の時を経て、茨城県水戸市に存在する高藏蒸留所が日本唯一の品評会「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2025」で洋酒部門の金賞を獲得しました。これは明利酒類が再開したウイスキー造りの初めての成果です。
明利酒類の歴史とウイスキーへの情熱
江戸時代から続く酒造りの伝統を受け継ぎ、1952年に創設者・加藤高藏氏と職人たちによりウイスキー製造が始まりましたが、1962年の火災で途絶えてしまいました。その後60年にわたり、清酒の酵母開発に専念してきた明利酒類は、2022年に再びウイスキー製造ライセンスを取得。新たに高藏蒸留所が設立されました。
ウイスキー「高藏」誕生
高藏蒸留所のファーストリリースとなる「高藏 REBORN PLUM WINE CASK FINISH」は、創業160年以上の知見を活かした1年物のニューボーンウイスキーです。この製品は、特にプラムワイン樽で熟成された原酒を使用しており、甘くフルーティな香りとスパイシーな後味が特徴となっています。また、「高藏 NEW MAKE THE FIRST DROP」も銅賞を受賞し、さらなる自信を得る結果となりました。
加藤喬大常務取締役の想い
この快挙に対し、加藤常務取締役は、「曾祖父が熱い思いで立ち上げた蒸留所の歴史を復活させられたことが非常に嬉しい」と語り、チーム全員でこの喜びを分かち合っています。さらに、今後は茨城県産のピート麦芽の使用やオリジナル酵母の醸造に挑戦し、2026年には「高藏シングルモルト」を発売予定です。
TWSCについて
TWSCは、日本のウイスキー文化を代表する品評会で、世界中のウイスキーに高い評価を與えています。この競技は2019年に始まり、年々参加者が増えていることからもウイスキー業界の注目度の高さを伺えます。
高藏蒸留所の独自性
高藏蒸留所の最大の特徴は、製造過程にこだわった「テロワール」の追求です。水戸の神秘的な水源から供給されるマグネシウム豊富な水を用い、また独自の酵母開発によって味わいの深さを実現しました。
今後の展開
高藏蒸留所は、地元酒販店との連携を深めながら、ウイスキーの魅力を広めていく予定です。ウイスキー好きにはたまらない存在となることを目指し、さまざまな試みを行っていくことでしょう。
高藏蒸留所の未来に期待が寄せられる中、この新たな挑戦の行く末を見守りたいですね。
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