東京都の新たな挑戦
東京都は、イノベーションの拠点「Tokyo Innovation Base」(TIB)を設け、国内外のスタートアップとその支援者が集えるプラットフォームを運営しています。令和6年度からは「グローバルイノベーションに挑戦するクラスター創成事業」(TIB CATAPULT)を実施し、成長が期待される分野にストレートに支援を行うことを目的としています。
イノベーションクラスターとは
今回新たに採択された6つの「イノベーションクラスター」は、それぞれのビジネスや技術に特化した共同体で構成され、指導力や技術力を活かして、グローバルなスタートアップを育成していきます。このユニークな共同体は、大企業や投資家、その他の事業者が連携し、お互いの強みを活かしながら、世界での競争に挑むための舞台を整えます。
新たに参加するクラスター
以下は新たに採択されたクラスターです。各クラスターは注力する領域を持っており、特定の産業や技術の発展に寄与します。
- - Tokyo Logistics Co-Creation Cluster(株式会社eiicon) - ロジスティクス
- - XR Innovation Lab(大日本印刷株式会社) - XR(クロスリアリティ)
- - Forge(ティーエスアイ株式会社) - ものづくり
- - .make Mobility & Robotics(MoRo)(合同会社DMM.com) - 次世代モビリティ / ロボティクス
- - Foodα X TOKYO(独立行政法人都市再生機構) - フードテック / ウェルビーイング
- - Creative Entertainment Cluster(ソニーグループ株式会社) - エンタテイメント
グローバルな支援
中でも「グローバル推進クラスター」として位置付けられたのは、ソニーグループ株式会社が代表するエンターテイメント分野です。このクラスターは、国内外の支持機関、大学、アクセラレーターと連携し、国際的なスタンダードに基づく強力な支援を行います。
東京都の支援内容
東京都は、これらのクラスターの活動が順調に進むよう手助けし、優れた成果を創出するための協定金を提供します。最大3年間で合計3億円の支援金が、各クラスターに対して支給される予定で、特に成果指標の達成状況に応じて金額が変動します。
今後の予定
今後は、キックオフイベントが令和7年9月19日に実施され、関心のあるスタートアップや事業会社に向けて各クラスターの取り組みが紹介される予定です。また、随時実施予定の各クラスターの取り組みには、スタートアップの募集やイベントの開催が含まれています。目標は、3年間で20件以上の協働事例を生み出すことです。
成果報告会は、令和8年1月頃に行われ、その時点での取り組みの結果が発表されます。
CATAPULTの意味
「CATAPULT」とは射出装置の意味で、スタートアップを世界へと飛び立たせる土台を作りたいという願いが込められています。この取り組みは、東京都の「2050東京戦略」の一環として推進されており、特に世界で活躍するスタートアップを育成することに寄与しています。
東京都の挑戦は今始まったばかり。新たなイノベーションの波が東京から世界へと広がる瞬間を見逃せません。