Hivestackが切り拓くメタバース広告の未来
カナダ・トロントに拠点を置くプログラマティックデジタルOOHのリーダー、Hivestackが新たにリサーチ部門を設立したとの発表がありました。新部門では、メタバースにおけるインストアメディアのプログラマティック広告に関する研究が行われる予定です。この一歩は、Hivestackが仮想空間広告の革新に挑むことを示唆しています。
特に近年、広告業界はメタバースの利用に目を向け始めており、eMarketerの報告によれば、2021年にはアメリカの広告主が310億ドルをリテールメディアに支出しました。この金額は今後数年のうちに1000億ドルに達すると予測されています。このうちの多くはAmazonやWalmartなどのデジタルメディアに向けられていますが、大手小売業者は独自の広告テクノロジーを駆使して収益化を図っています。
メタバース店舗では、VRヘッドセットを着用した消費者が自身のアバターを通じて買い物体験を享受できます。この没入感のある新しい環境は、従来のオンラインショッピングでは得られない体験を提供します。また、これにより消費者と広告主が新たな接点を持つことが可能になり、メタバース内の物理的な壁やバーチャルオーディオによっても広告が展開されます。
HivestackのCEO、アンドレアス・スウプリオティス氏は「私たちのリサーチ部門は、仮想店舗でのプログラマティック広告配信のための技術開発に取り組んでいます。現実の店舗とメタバース内の広告技術を融合させた新たなソリューションを模索しています」と述べます。また、デジタルOOHのプラットフォームがメタバースでの広告配信にも有用であるとしつつも、いくつかの課題が残されていることも示唆しています。
さらに、メタと仮想化技術を活用した屋外広告のNFT販売も進行中です。日本では、Hivestackのパートナー企業であるLIVE BOARDが広告スペースをNFTとして販売に乗り出しており、これは国内初の試みです。
Hivestackの特別顧問に任命されたP. Anandan氏は、メタバースにおける広告の可能性について多くの課題を挙げています。特に、現実と仮想空間の相互作用と、広告の効果測定についての課題が強調されています。彼は、これらの問題を克服することで、急成長するメタマーケティングの領域において、広告主が成功する手助けができると期待しています。
また、Kinetic CanadaのCEOもリテールメタバースの重要性に言及し、ショッピング体験の新しい形を消費者に提供すべく取り組んでいると語っています。現実空間と仮想空間を行き来する新しい広告戦略の重要性が示された今回の発表は、メタバースマーケティングの発展を大いに促進しそうです。
Hivestackは、プログラマティックデジタルOOHを通じて、企業がリアルタイムで広告を購入し、キャンペーンの効果を計測できるようサポートしています。この技術革新がどのようにメタバースの広告市場に影響を与えるのか、今後の展開から目が離せません。
詳しい情報は
Hivestack公式サイトをご覧ください。