複数の監視カメラ映像を解析するAI技術『VRaiB ONE』が登場

監視カメラ映像解析の新時代が到来

近年、監視カメラは私たちの日常生活のあらゆる場面で利用されていますが、次世代の技術として注目されているのが、株式会社VRaiB（東京都中央区）によって開発されたAIソリューション『VRaiB ONE』です。本技術は、複数の監視カメラ映像を活用し、同一人物を認識し追跡、さらにはその移動経路を解析することが可能です。この新しいアプローチにより、防犯やマーケティング、マネジメントといった多様な分野での利用が期待されています。

技術の革新性

『VRaiB ONE』が持つ「複数カメラ移動体解析技術」は、従来の監視カメラシステムの限界を超えています。これまでは、追跡対象の顔や全身がカメラに映り続けていることが求められ、データベースに登録する必要がありました。しかし、この新技術においては、カメラ映像を通じて時系列の特徴量を解析し、複数のカメラ間での追跡が可能です。これにより、既存の監視カメラを活用しながら、特別な設置作業を伴わずに人物の行動を把握できます。

特許出願済みの革新技術

本技術は現在、特許出願中であることからも、その革新性と独自性が伺えます。これにより、企業や店舗はさらなるセキュリティ強化やマーケティング戦略の策定を迅速に進めることができるでしょう。

期待される活用範囲

『VRaiB ONE』は、特に流通分野（リテール）における実店舗に導入を目指しています。例えば、既存の防犯カメラ群が設置されている店舗では、そのカメラ映像の解析を通じてセキュリティの省力化を図ることができます。また、消費者行動を分析することで、マーケティング戦略の立案にも寄与することが可能です。実際に、訪れた顧客の動きをリアルタイムで把握し、どの商品の前でどれくらいの時間を費やしているかというデータを収集することで、店舗運営に活かすことが期待されています。

今後の展望

同社は、流通のほかにも多様な業界での導入を視野に入れており、2019年8月にはこの技術を体験できるデモ機の公開が予定されています。この技術が実用化されることで、監視カメラの利用がより進化し、目的に応じた効果的な情報収集ができるようになるでしょう。

株式会社VRaiBの紹介

VRaiBは2018年に設立され、先端技術を駆使したソリューションやサービスを広く提供しています。AIを中心に、IoT、VR/ARといった新技術の研究開発に積極的に取り組んでおり、エンターテイメントや防犯、防災などさまざまな分野で貢献しています。今後も、技術革新を通じて社会の発展に寄与することを目指しています。