CSN地方創生ネットワーク株式会社(以下、CSN)は、羽田空港を拠点に新しい鮮魚流通モデルを確立することを目指しています。今回、三菱地所株式会社との資本業務提携による資金調達を実施することが発表され、予想される最大10億円の資金を調達する計画が明らかになりました。
資金調達の目的
CSNは、三菱地所を中心とした複数の企業との連携を強化し、政府が掲げる「水産日本復活」や「地方創生」、「水産物輸出拡大」の施策を推進する意向です。資金調達の一環として、羽田鮮魚センターの運営やITプラットフォームの整備、海外展開に向けた投資を進めるとともに、早期の収益化を目指しています。
その一環として、M&Aによる成長スピードの加速も図られます。これにより、顧客や取引先の増加が期待されており、CSNの持続的な成長が見込まれています。
業務提携の内容
CSNと三菱地所は、共同でいくつかの具体的な事業領域での連携を行う予定です。羽田空港での市場運営に関する知見を活かし、国内外の拠点での相互支援を行います。また、三菱地所が分譲住宅を提供する際に、居住者やレジデンスクラブ会員へのサービス提供も計画されています。この提携は、CSNが数年以内に株式公開を目指す上で、重要な成長エンジンとなる見込みです。
具体的な連携内容は、以下の通りです。
- - 羽田空港での市場運営に関する知見を共有
- - 三菱地所レジデンスの居住者へのサービス
- - 商業施設テナントやホテルの仕入れサポート
- - 国内外の不動産取得や紹介に関する協力
CSNの概要
CSNは、羽田空港の制限区域内に一風変わった鮮魚加工センター「羽田鮮魚センター」を運営しています。このセンターは、業界でも高い衛生基準を誇り、米国FDA基準に適合したHACCPを取得しています。鮮魚の加工や真空パックにも対応可能で、業務拡大に向けた準備が整っています。
CSNは、運営を開始して以来、顧客や取引産地の数を順調に増やし、今月末には銀座にプロ向けの鮮魚店をオープンする予定もあります。これは、さらなる成長戦略の一環として、飲食業界への進出をも意味しています。
経営陣
CSNの代表取締役は野本良平氏で、過去にはエー・ピーカンパニーの副社長や、他の主要企業で幹部を務めていました。M&Aや資金調達に精通したCFOの三輪航平氏を中心に、専門家が揃った経営陣がこの企業を支えています。また、特に地方の農家との信頼関係を築き、食材の流通の仕組みを変革した実績もあります。
今後、CSNは具体的な事業展開と共に、地域の発展と水産業の活性化を強力に推進していく意気込みを見せています。