注目の長編小説『天馬の子』
2025年9月2日、高瀬乃一氏の新作小説『天馬の子』が発売されます。彼は歴史時代小説界で急成長を遂げている作家で、2023年には『貸本屋おせん』で第12回日本歴史時代作家協会賞新人賞を受賞し、25年には『梅の実るまで―茅野淳之介幕末日乗―』が数々の文学賞にノミネートされています。
物語の概要
本作の舞台は彼の故郷、青森県の小さな農村です。物語は、最愛の兄を失った少女リュウが、誕生したばかりの仔馬と共に厳しい冬を生き抜く姿を描いています。リュウは10歳で、馬と心を通わせる力を持つ女の子です。村では名馬「奥馬」を育てる文化があり、時には馬が人よりも大切にされることもあります。しかし、リュウの家にいる母馬は特別な存在ではなく、彼女は兄を亡くした悲しみを抱える中で、自由を求めて「柳の穴」と呼ばれる隠れ家で仲間たちと過ごします。
運命に立ち向かうリュウの物語
ある日、「仔は天下の御召馬になる」と語る見知らぬ男、馬喰の与一が現れ、リュウの母馬を見てささやきます。この出会いが、リュウと仔馬、そして仲間たちの運命を大きく変えることになります。村を脅かす獣や、飢饉、さらに大人たちの秘密がリュウの成長を試す試練となり、彼女は仲間たちや仔馬との絆を深めながら、様々な困難を乗り越えていきます。
読者の感動の声
この物語に触れた読者からは、リュウが自らの手で運命を切り開く姿に感動したという声が上がっています。「自分の手で人生を切り拓くリュウの姿が、心に深く刻まれる」といった感想や、物語の情景描写により、彼女の成長を共に体感したという意見も多く寄せられています。五感に訴えかける描写は、まるで映画のような読書体験を提供します。
試し読みと書誌情報
現在、『天馬の子』の第1章が文芸WEBマガジン「カドブン」で公開中なので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
書名: 天馬の子
著者: 高瀬乃一
発売日: 2025年9月2日
定価: 2,090円
ISBN: 978-4-04-115305-5
発行: 株式会社KADOKAWA
著者・高瀬乃一のプロフィール
高瀬乃一(たかせ のいち)は1973年に愛知県に生まれ、現在は青森県に在住しています。名古屋女子大学短期大学部を卒業し、2020年には第100回オール讀物新人賞を受賞。彼の作品は、経歴におけるさまざまな賞にノミネートされており、ますます注目を集めています。