電通の第3回「企業の変革に関する従業員意識調査」結果
株式会社電通は、「dentsu Japan Human Capital Growthセンター」と協力し、企業変革に関する従業員意識調査を実施しました。この調査は全国の企業に勤める600人の従業員、100人の経営者、及び200人のミドルマネジメント層を対象に行われ、900人の貴重なデータが得られました。この調査の最も重要な目的は、従業員が企業の変革に対してどのように考え、反応しているかを明らかにすることです。
調査の背景と目的
企業変革の取り組みは多くの企業で進んでいるものの、その実態は一様ではありません。2021年から続くこの調査によって、変革の進め方や従業員との関係性がどのように変わっているかを明らかにし、全ての層が一体となる変革の実現を目指しています。
調査結果の概要
本調査の結果は、企業における変革に対する意識や参加のあり方が変わっていることを示しています。特に注目すべきは、企業変革に対する熱意を持つ「変革推進層」が15.3%に増加している点です。これに対し、企業変革に消極的な層である「変革他人事層」が26.5%、就業消極層が22.2%を占めており、企業内部での変革への理解と参加がまだ進んでいないことも明らかになりました。
同時に、「ポジティブ・ミドル」と呼ばれるミドルマネジメントの存在が企業変革に不可欠であると調査で示唆されています。彼らの役割と影響力を再評価する必要があるでしょう。
調査詳細
以下は、調査から得られた主なファインディングスです:
1.
変革推進層の増加と受け入れられない層の存在
企業変革に積極的な人々が増えつつある一方で、変化の必要性を理解しながらも自身のこととして受け止められない層が依然として多く残っています。これは、全体の約半数以上が変革に消極的である傾向を示しています。
2.
情報発信と行動のギャップ
約7割の従業員が社内の情報発信が行われていると認識しているものの、実際に行動に移せているのは約20%にとどまっていることも分かりました。変革案が社内に十分浸透していないことや、行動が個々の人事評価に結びつかないという理由が、より強まっています。
3.
ミドルマネジメント層の評価の不均衡
ミドルマネジメント層は経営層から高く評価されている一方で、一般社員からの評価は低いという結果となりました。これにより、現場とマネジメント層の役割理解にギャップがあることが浮き彫りになりました。
4.
AIの活用
ミドルマネジメント層の約6割がマネジメント業務にAIを取り入れており、その効果も感じているとのことで、今後の効率化への期待が高まっています。
まとめ
今回の調査を通じて分かったことは、企業変革が進む中で従業員の意識が二極化しているという現実です。変革を進めるためには、ポジティブ・ミドルが中心的役割を担うことが必要で、彼らの活躍が企業全体を前進させるカギであると考えられます。さらなる変革の推進には、組織環境の整備と共に、従業員一人ひとりの参加を促す取り組みが求められます。国際的な競争が激化する中で、企業が生き残り成長するための変革は続けなければなりません。今後もこうした調査が継続され、実データに基づく取り組みが推進されることを期待します。