中外製薬が描く未来のヘルスケアとイノベーションの全貌
2025年11月27日から28日まで、中外製薬株式会社が主催した「CHUGAI INNOVATION DAY 2025」が東京の丸ビルホールで開催されました。本カンファレンスは、「サイエンスとテクノロジーによるヘルスケアの未来」をテーマに、イノベーションの創出を目指し、さまざまな分野の専門家が集まりました。約3,674名の参加者があり、会場とオンラインの両方で実施されたことから、関心の高さがうかがえます。
イベントの開催概要
「CHUGAI INNOVATION DAY 2025」は、ヘルスケア領域でのイノベーションやデジタルトランスフォーメーション(DX)に関心を寄せるビジネスパーソンや学術関係者が参加するイベントです。事前申し込みが必要な無料のハイブリッド開催で、参加者は心地よい環境で意見を交換することができました。イベントの特設サイトへのアクセスは
こちらです。
DAY1のテーマと内容
DAY1では、「イノベーションの源泉」をテーマに、様々な専門家が中外製薬の取り組みを基に、イノベーションの本質を探求しました。基調講演では、中外製薬のCEOである奥田修氏が、同社の100年にわたるイノベーションの歴史と未来の展望について語りました。創業以来「世の中の役に立つ薬を作る」を信念に、医薬品の革新への取り組みが行われてきたことが強調されました。
講演では、特に「技術ドリブン創薬」と「Quality Centric」のアプローチが重要視され、これにより実現された医薬品があることも紹介されました。この姿勢により、患者中心の医療提供を追求し、オープンイノベーションの取り組みを加速している様子も伺えました。
現場からの視点
このイベントでは中外製薬のメディカルアフェアーズ本部長、西和彦氏が、医薬品の効果を最大限に発揮するための「育薬」について説明しました。育薬とは、医薬品を市場投入した後もその価値を最大化するための様々な活動を指します。具体的には、患者のニーズに応じて適切な情報を提供し、治療選択肢を豊富にするための施策が推進されています。
また、宇都宮工場長の山田秀成氏が製薬現場の力として、革新技術の取り込みと国際的な安定供給の重要性に言及しました。特に中分子や抗体医薬品に関する新しいテクノロジーの導入事例も紹介されました。
オープンイノベーションの未来
セッションの中で、オープンイノベーションの重要性が強調され、参加者はヘルスケアの様々な課題に対し、協力による解決策を見出す姿勢が求められました。味の素株式会社の代表者が、CDMOやバイオ製造におけるオープンイノベーションの考え方を示し、成功事例を共有しました。
結論
「CHUGAI INNOVATION DAY 2025」は、ヘルスケア産業の未来を見据えたイノベーションの確立に向けた貴重な場となりました。中外製薬の取り組みや新たな発見が、参加者にとって大きな刺激となり、今後の進展に期待感を寄せる結果となりました。次回の開催も待ち望まれます。