新緞帳「STAR」登場
2025-10-17 18:28:25

大阪芸術大学の芸術劇場が新しい緞帳「STAR」で新たな旅立ちを迎える

大阪芸術大学の芸術劇場が新たに生まれ変わる



創立80周年を迎えた大阪芸術大学が、同大学内の芸術劇場に新たな緞帳「STAR」を設置しました。この特別な緞帳は、美術学科長で日本画家の村居正之氏が手掛けた原画をもとに製作され、劇場の新しいツールとして注目されています。

村居正之氏が描く「STAR」



村居正之氏は、長年にわたり日本画の研究を続け、独自の技術で自作の絵の具を使用した作品を制作してきました。彼の作品は、特に青の濃淡を巧みに表現した「青の墨絵」として著名であり、2019年度には日本芸術院賞と恩賜賞を受賞しています。この度の原画「STAR」は、日本の伝統を基にしながらも、現代的な表現を追求した作品であり、特に星夜の下に浮かぶアクロポリスの風景が描かれています。

「STAR」は、観客がこの劇場から未来のスターとして羽ばたくことを願った象徴でもあります。緞帳の製作は、京都の織物メーカー川島織物セルコンによって行われ、幅16.5m、高さ10.5mの大きさで織り上げられました。 ライティングが施されることで、重厚感ある遺跡に浮かぶ星々の美しさが劇場内に色彩を加えます。

日本画を緞帳にする挑戦



村居氏はこの緞帳制作について、「日本画を緞帳にするというのは初めての経験です。私の個性である群青色が使用できるか不安もありましたが、川島織物セルコンの協力によって、約300色もの糸を用意してもらい、原画に近い色を再現できました」と語ります。彼は、緞帳制作における色の探求と調和について多くの試行錯誤を経て、最終的な形に仕上げました。

お披露目式典が開催される



2023年9月17日、夏休み明けに開催された「学校法人塚本学院80周年記念大阪芸術大学芸術劇場新緞帳『STAR』お披露目式」には、多くの学生や関係者が集い、祝賀のムードに包まれました。式典では、舞台芸術学科の学生たちによるオープニングアクトや村居氏の挨拶が行われ、観客を楽しませました。

副学長の塚本英邦氏は、村居教授の作品が劇場の顔となったことを強調し、「ここから皆さんがスターになることを祈っています」と述べました。舞台芸術学科長の山本健翔氏も、ギリシャの円形劇場を象徴する新緞帳の重要性を説明し、学生たちに向けたエールを送りました。

新しい舞台芸術の幕開け



最後に、振付家による新作バレエ「ローザス」が奉納され、深紅の衣装を身にまとったダンサーたちが新緞帳を囲みながら舞台を彩りました。このような一連のイベントは、新たな創作意欲を呼び起こし、学生たちがそれぞれの可能性を引き出すきっかけとなりました。

この緞帳は、単なる物として存在するだけでなく、各演目の前の創作意欲をかき立て、次世代への橋渡しとしての役割を果たします。村居氏は、この作品が学生たちにとって刺激となり、未来のスターを輩出する場となることを願っています。

大阪芸術大学の新たな一歩となる緞帳「STAR」は、今後多くの演目で使用されることでしょう。新しい舞台芸術の地平が広がっていく期待に胸が膨らみます。


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大阪芸術大学
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