Dell PowerScale導入によるデータサービス基盤の進化
2026年5月13日、デル・テクノロジーズ株式会社は、日本総合研究所(以下、日本総研)がクレジットカード会社向けのデータサービス基盤に「Dell PowerScale」ストレージを採用したことを発表しました。これにより、メインフレームからオープン系の最新テクノロジーへ移行し、トランザクション処理能力を大幅に向上させることが期待されています。
背景:急増するトランザクションとメインフレームの限界
近年、キャッシュレス決済が普及し、多くの消費者が少額決済を行うようになりました。このため、関連するクレジットカード会社では年率約20%のペースでトランザクションが増加しています。一方で、従来のメインフレームにおけるデータ処理負荷も増大し、基幹システムの運用に支障をきたす可能性が懸念されていました。この状況を受け、日本総研はメインフレームからのオフロードを急務として、オープン系のデータサービス基盤へ移行する決断をしました。
PowerScaleの採用理由
日本総研は、デル・テクノロジーズの以前の非構造化ストレージをデータ分析基盤として利用してきた実績を参考に、PowerScaleを採用しました。採用のポイントには以下の要素があります:
- - マルチプロトコル対応:NFS、HDFS、SMB、S3など多様なプロトコルに対応。これにより、メインフレームから直接データ転送が行え、スムーズな処理が実現します。
- - 柔軟なスケーラビリティ:スケールアウト型のストレージであるPowerScaleは、システムの運用を停止することなく、性能や容量の拡張が可能です。
- - 異世代モデルの混在運用:異なる世代のモデルを一つのクラスタ内に置くことができ、自動バランシングが実現されます。
導入後の効果
この新たなデータサービス基盤の導入により、具体的な利点がもたらされました:
- - メインフレームの負荷軽減:大量のトランザクションが集中する日でも、メインフレームは遅延することなく安定稼働し、以前と同等以上のパフォーマンスを維持できるようになりました。
- - データ連携アーキテクチャの簡素化:PowerScaleを共有ファイルサーバーとして使うことで、安全なデータ受け渡しが可能になり、開発者間のコミュニケーションも円滑化されました。
- - 基幹システムと周辺システムの疎結合化:これにより、メインフレームへの依存を減らし、周辺システムでのデータ利活用がより容易になりました。
- - 柔軟なデジタルトランスフォーメーション基盤の構築:クラウドストレージプロトコルの活用準備が整い、グループ全体でデータをより効果的に活用できる基盤が整いました。
コメント
日本総研のデータエンジニアリング本部部長である小林直樹氏は、「新データサービス基盤を構築したことで、メインフレームのトランザクション処理負荷の影響を受けずに運用ができ、データ活用の自由が広がった」と述べています。今後のモダナイゼーションを進めていく上で、今回のプロジェクトは大きな成果となることでしょう。
デル・テクノロジーズの藤森綾子氏は、「PowerScaleの特長的なマルチプロトコル対応を通じて、金融業界のモダナイゼーションに貢献できたと確信しています」と語り、今後のデジタルトランスフォーメーション支援への意欲を見せています。
結論
日本総研がDell PowerScaleを採用したことにより、トランザクション処理能力の向上が期待されるだけでなく、データ利活用の可能性が広がるなど、企業のデジタル変革が促進されることでしょう。今後もデル・テクノロジーズは、革新的で効率的なデータソリューションを提供し続け、企業の成長に寄与していくことが期待されます。