新電力市場におけるブランドロイヤルティの分析レポート
NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が、電力会社におけるブランドロイヤルティ分析レポートを発表しました。このレポートは、2025年6月に実施された「NPSベンチマーク調査 電力部門」に基づき、新電力9社を対象に、ブランド認知とその浸透度を分析したものです。
調査の結果、都市圏を中心に新電力への契約者の割合が増加していることが分かりました。特に、2016年の電力自由化以降に契約を開始した人々の間で、新電力を選ぶ割合が全体で48.7%に達しました。エリア別で見ると、東京電力エナジーパートナーが63.7%と最も高く、次いで関西電力が53.2%、北海道電力が47.6%と続いています。これにより、大都市圏が新電力契約のホットスポットであることが明らかになりました。
ブランド認知度の重要性
ブランド認知を測る指標として、「純粋想起」と「助成想起」があります。純粋想起はヒントなしで思い出されるブランドを示すもので、自由回答形式で実施されました。その結果、新電力9社の平均純粋想起率は6.8%で、一般電気事業者の平均87.3%に対して大きく劣っていることが浮かび上がりました。具体的には、東京ガスがトップで11.3%、続いてENEOSでんきが6.3%、東邦ガスが5.7%でした。
また、助成想起率の調査では、平均60.2%という結果が出ており、こちらでも東京ガスが87.3%で首位を占めています。
ポジショニングと市場戦略
純粋想起と助成想起を基にした企業のポジショニング分析も行われ、東京ガスなど4社が「リーダー」と位置付けられ、両指標が高いことが示されました。一方で「マイノリティ」に属する4社は認知度が低いため、マーケティング戦略の見直しが急務です。「レガシー」に位置する企業は認知度はあるものの、消費者に強い印象を与えていないことが課題となります。これらの分析を基に自社のポジションを把握し、戦略を練ることが重要です。
消費者行動のフローを把握する
新電力の契約プロセスを理解するために、消費者行動を「認知」「探索」「検討」「契約経験」「現在契約」のフェーズに分類したパーチェスファネル分析も行われました。この分析により、「認知→探索」フェーズでの離脱率が高いことがわかり、興味喚起策やSEO対策の重要性が浮かび上がりました。
最終的に、認知度の高い企業は各フェーズでの脱落が少なく、契約までの道のりがスムーズであることが示されています。これに対し、認知度向上が必要な企業は、どのフェーズで課題があるかを特定し、それに応じた施策を考える必要があります。
調査詳細
今回の調査は、2025年8月にNTTコム リサーチによる非公開型インターネットアンケートの形式で行われ、全国の18~74歳の新たに電力会社を契約した人を対象としたものです。結果的に7481名から有効回答を得ることができ、性別や年代についての詳細なデータも収集されました。
NTTコム オンラインは、企業のデジタル化を支援するソリューション・パートナーとして、データ活用とテクノロジーを通じて、企業のマーケティング戦略に貢献しています。今後の新電力市場の展望にも注目です。