ナリス化粧品が開発したハイブリッドローズ「月光」の新成分とは
株式会社ナリス化粧品は、世界初となるハイブリッドローズ「月光」と乳酸菌のHOKKAIDO株®から作られたバラの発酵エキスを開発したと発表しました。この新成分は、国際的な化粧品成分命名法であるINCIによって「LACTOBACILLUS/ROSA HYBRID FLOWER EXTRACT FERMENT FILTRATE」と登録され、これは化粧品に用いられる成分としての重要な認証を意味しています。
研究の背景
ナリス化粧品はバラの研究において30年以上の歴史があります。1992年にバラを用いた肌老化対策で受賞して以来、バラのもつ美容成分を研究し続けています。その結果、色によって肌への影響が異なることを明らかにし、特に交配が難しいと言われる「月光」に注目してきました。このハイブリッドローズは、生命力の強い乳酸菌と組み合わせることで、その効果が飛躍的に向上する可能性を持っていると考えられています。
月光から得られた7つの効果
登米市にある自社バラ園での3年間の研究を経て、「月光」には以下のような効果が確認されました。
1.
ニトロ化抑制効果: 肌の黄ばみの原因となるニトロ化を抑える。
2.
ニトロ化物分解効果: 肌に良くない物質を分解。
3.
アポトーシス抑制効果: 不必要な細胞死を減らす。
4.
細胞毒性の低減: 肌へのダメージを軽減。
5.
糖化物分解効果: 糖化を抑える。
6.
カルボニル化抑制効果: 正常な角層剥離を維持。
7.
角層タンパク質結合抑制: 肌の質感を保つ。
発酵による新たな効果の増強
今回の研究では、「月光」と乳酸菌を発酵させることで、特にニトロ化物分解、アポトーシス抑制、低細胞毒性の3つの効果が顕著に増強されたことが明らかになりました。さらに、糖化物分解やカルボニル化抑制の効果も発酵によって強化されることが確認されました。
この成果は、特にアンチエイジング効果の高い成分としての期待を高めています。ナリス化粧品は、これらの新たな知見を基に、より多くの人々に「月光」の効果を届けるべく、製品化に向けた技術開発を進めるとのことです。
研究者のコメント
研究開発部の佐藤裕太氏は、バラの研究に7年間従事しており、今回の成分の意義を強調しています。
「これまで糖化やカルボニル化について多くの研究を行ってきましたが、最も注力してきた分野の一つがニトロ化です。今回の発表は、当社が長年研究してきた結果が実を結んだ証だと確信しています。」
まとめ
ナリス化粧品の新成分「月光」は、化粧品市場において革新的な存在となる可能性を秘めています。肌の悩みを解消するための多様な効果が期待されており、今後の展開に大いに注目したいところです。今後の発表や製品化の動向にも期待が高まります。
詳細については、
ナリス化粧品の公式サイトをご覧ください。