解体テックのクラッソーネが新協定を締結し、空き家問題解決に向けて進展

クラッソーネが空き家問題に取り組む

株式会社クラッソーネ（名古屋市）は、解体工事DXプラットフォーム『クラッソーネ』を通じて、空き家問題に立ち向かう新たなステップを踏み出しました。最近、神奈川県松田町、宮城県亘理町、兵庫県小野市の3つの自治体とそれぞれ連携協定を結び、今後の取り組みを強化していくことになりました。

空き家問題の現状

最近、全国的に空き家問題が深刻化しています。総務省の発表によると、2023年のデータで全国の空き家数は900万件、空き家率は13.8％に達しました。これは過去最高の数値で、社会的な課題として認識されています。解体工事を便利にするプラットフォームを提供しているクラッソーネも、この問題解決に向けた取り組みを進めています。

新たな連携協定の内容

新たに締結した協定は、空き家の除却を促進し、安全で安心なまちづくりを目的としています。これにより、クラッソーネは既に169自治体と連携しており、全国で約19.5％の人口をカバーすることになりますが、兵庫県においてはそのうち49.8％がカバーされることになります。

空き家対策の具体的な取り組み

協定に基づいた主な取り組みは次の通りです。まず、解体費用や土地の査定価格を示す『すまいの終活ナビ』を自治体に導入します。松田町や亘理町、小野市の各版が用意されています。
また、住民が近隣の迷惑な空き家について通報できる『お困り空き家の連絡フォーム』も設けられ、迅速な対応が可能になります。

さらに、空き家所有者には解体の進め方に関するフライヤーを配布し、適切な管理を促す施策も行います。これらの施策は、住民や自治体担当者間での情報の流れを円滑にし、空き家問題の早期解決を助けます。

クラッソーネが提供するIT技術

クラッソーネのイノベーティブなアプローチとして、IT技術を活用した『すまいの終活ナビ』や『固定資産税シミュレーター』などのサービスが挙げられます。これらのツールを使うことで、住民は空き家の管理状態をチェックし、維持コストや解体後の利益などを簡単にシミュレーションできます。これにより、放置されがちな空き家も積極的に解体される動きが期待されます。

今後の展望

クラッソーネは、今回の連携協定を通じて空き家問題の解決へ向けた取り組みをさらに加速させる考えです。また、各自治体と協力し、取り組みの成果を全国各地に広げていくことを目指しています。安全で安心なまちづくりに寄与するための活動は、今後も続いていくでしょう。これにより、地域の魅力を高めていくことが期待されています。

最後に、クラッソーネが設立された背景や事業内容について触れます。2011年に設立された同社は、解体工事をより効率的に行うためのプラットフォームを提供しており、今までに16万件以上の利用実績を持っています。