愛知県のMIZKAN MUSEUMが導入した進化するガイドロボット「みむみん」

2025年9月、愛知県半田市に設置されている体験型博物館「MIZKAN MUSEUM」（愛称MIM）において、自立移動型ガイドロボット「みむみん」が導入され、完全自動のガイドツアーがスタートしました。この取り組みは、ミツカングループが運営しており、インキュビオン株式会社と株式会社リビングロボットが技術的な支援を行っています。

新しい体験の提供

MIZKAN MUSEUMは「食文化を見て、さわって、楽しめる」をテーマに、来館者に向けたユニークな体験を提供しています。これまで、博物館内の「大地の蔵」エリアは専任スタッフによって案内されてきましたが、今後はロボットによってその役割が担われます。自動化されたガイドツアーにより、多くの来館者が展示をより楽しむことができるようになります。

このプロジェクトは、2024年秋に実施された2週間の実証実験を経て、本格導入が決定されたものです。実証実験結果に基づき、複数機種を比較した結果、temi USA inc.が製造する自立移動型案内ロボット「Temi V3」の導入が選ばれました。この機械は、展示と連動しながら自動で解説することが可能で、安定した運用が求められました。

システム統合と安全性の確保

今回の本格導入にあたり、ロボットの解説と展示物の連動の仕組みや、安全かつ無人でも運用するためのシナリオの見直しが実施されました。インキュビオンがこのプロジェクトのシナリオ設計を担い、リビングロボットがシステムインテグレーションを行い、安定した運用が実現しました。これにより、施設内での安全を維持しながら、効率よくお客様のニーズに応えることが可能となりました。

みむみんによるガイドツアー

実施されるガイドツアーは、およそ15分間の内容で、酢づくりの歴史や展示の見どころについてロボットが自動的に解説します。ロボットは時間ごとに4回、定時ツアーを開始し、来館者をガイドします。アンケート結果によると、《ロボットの案内が面白かった》《みむみんが可愛かった》との高評価を受けており、スタッフや来館者から好評を得ています。この新しい試みは、MIMの持続可能な運営体制にも寄与しています。

今後の展望

この実証実験の成功により、両社は今後も『使えるロボットソリューション』の提供に努め、博物館や観光施設への実用的なロボット導入を進めていく方針です。今後の展開に期待がかかります。

MIZKAN MUSEUMの基本情報

愛知県半田市のMIZKAN MUSEUMは、食文化に触れることができる体験型博物館です。営業時間は9:30～17:00で、最終受付は15:15となっています。木曜日と年末年始は休館日ですが、事前予約制で通常見学が可能です。博物館への詳細は公式ウェブサイト MIZKAN MUSEUM をご覧ください。