コーヒー市場の展望
2021-11-16 13:00:06
日本のコーヒー市場の新たな展望を探るセミナーの報告
日本のコーヒー市場に新たな可能性
11月17日、東京で開催されたSCAJ(スペシャリティコーヒー・アソシエーション・オブ・ジャパン)のセミナーにおいて、farmer connect SAのマイケル・クリスメント氏が日本のコーヒー市場に関する調査結果を発表しました。この調査は、日本国内のコーヒー消費者の動向を把握するために実施され、特に20~50代の消費者にフォーカスしています。
日本のコーヒー市場は規模で約8,000億円となっており、その中でもコーヒー豆を購入する層が2,000万人、Ready to Drink製品を利用する層も3,200万人を超えています。これらの層は、全体の市場の中で非常に大きな役割を果たしています。
消費者の意識とグループ分け
調査では、消費者を「社会貢献者」「トレンドフォロワー」「生活の質」「無関心」「オリジナリティ重視」の5つのグループに分類しました。 特に注目すべきは、「社会貢献者」と「生活の質」を重視するグループで、これらは将来的な高収入が期待される若い世代と子育て世帯に多く見受けられました。
クリスメント氏は、これまでの日本の消費者の特性に対する理解を深め、特に彼らがコーヒーのトレーサビリティを求めて価格の上昇も受け入れる姿勢を持っていることに驚きを感じたと述べています。調査結果では、「社会貢献者」の72%が最大10%の値上げを許容し、「生活の質」重視の65%も同様の思考を示しています。
デジタルとコーヒー
また、調査からは若者がデジタルメディアを通じてコーヒーに関する知識を深めたいと考えていることが示されました。日本の消費者は、価値ある情報を求めており、単に金銭的な価値だけでなく、コーヒーの味わいや生産過程に関する詳細な情報にも強い関心を持っています。
これに応じてfarmer connect SAは、日本市場向けにプラットフォーム「ThankMyFarmer」を刷新。新たに、専門家によるレビューやインタラクティブな地図、さらには消費者が楽しくコーヒーの知識を深められるトリビアクイズなど、多彩な機能を盛り込みました。
ThankMyFarmerの発表と今後の展望
「ThankMyFarmer」は、国際コーヒーの日にあたる10月1日に、最初のパートナーであるPhilocoffea社と共に日本国内で発表されました。これにより、日本の消費者はQRコードを読み取るだけで、コーヒーの成り立ちや生産者の情報を知ることができるようになります。この新しいソリューションにより、消費者と生産者の距離が縮まり、持続可能で透明性の高いコーヒー市場の実現に向けた一歩となるでしょう。
farmer connect SAは、今後もデジタル技術を駆使し、消費者がコーヒーの原産地や品質を容易に追跡できる環境を整えることに力を入れています。彼らの取り組みは、農業の透明性や持続可能性を高めるだけでなく、消費者が直感的に市場に参加できる新たな機会を提供しています。日本のコーヒー文化がこのように変化し続ける中で、私たち消費者もその変化を楽しみ、より深い理解を持つことが求められています。
会社情報
- 会社名
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farmer connect SA
- 住所
- Boulevard James-Fazy 8, Geneva, 1201, CH Switzerland
- 電話番号
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