正社員不足51.6%、非正社員は改善傾向に - 2025年雇用調査結果
株式会社帝国データバンクが行った最新の「雇用過不足」に関するアンケート調査によると、2025年10月時点で正社員の人手不足を感じる企業は51.6%に達し、4年連続で半数を超えていることがわかりました。一方、非正社員の不足は28.3%と、前年よりもわずかに改善しています。
調査概要
この調査は2025年10月20日から31日までの期間に、全国25,111社を対象に実施され、有効な回答をもらった企業は10,427社、回答率は41.5%となっています。調査結果は、正社員の人手不足の感覚が高水準で続いていることを示しており、特に「建設」業界では70.2%もの企業が不足感を持っています。
業種別の分析
正社員不足が顕著な業界として挙げられるのは、やはり「建設」に関する企業です。見積もっても案件が増加する中で、必要な人材が確保できず、受注を控える声も聞かれます。また「情報サービス」部門も67.7%の企業が不足感を抱いており、が、ITエンジニアのハイスキルな人材不足が影響しています。特に、AIやDXの進展により、求められるスキルのレベルが上がったことが要因となっています。
一方、非正社員の不足は「旅館・ホテル」部門が最も高く59.0%に達しました。観光需要が回復する中で、細かな業務をこなすスタッフが常に求められています。
地域差と若手人材流出
雇用の現状は地域によっても異なります。多くの場合、地方では若手の人材流出が問題となっており、求人を出しても応募者が集まらないといった声が上がっています。また、全国的に見ると若年層を中心に大企業への就職が好まれる傾向にあり、若手層の正社員不足は深刻です。
問題意識の高まり
企業側では、「人手不足倒産」が増加している事実も無視できません。2025年度上半期には214件の倒産が記録され、前年に比べてもその数が増加しています。「求人票を出しても人が来ない」「スキルマッチした要員がいない」といった直接的な影響を受ける企業が増えつつあり、今後もこの傾向は続くと見られています。
まとめ
2025年の雇用調査によると、正社員の不足感は高止まりしており、特に建設業や情報サービスで顕著です。一方で、非正社員については改善傾向が見られるものの、業界によっては依然として問題が残っています。若手人材が首都圏に流出することで、地方における正社員の確保はますます困難になる可能性があります。今後も企業は人材不足に直面し続けるでしょう。