学生アカデミー賞で日本人初の銀賞を獲得!
2023年、アニメーション部門において第51回学生アカデミー賞で銀賞を受賞した金森慧氏が、千代田区の樋口高顕区長に表敬訪問を行いました。金森氏の受賞作品『Origami』は、アニメーション世界に革新をもたらすもので、日本の誇る折り紙文化をテーマにしたこの作品は、多くの観客に感動を与えました。
学生アカデミー賞とは?
学生アカデミー賞は、米国アカデミーが主催する学生版オスカーであり、1972年に設立されて以来、新たな才能にチャンスを提供し続けています。今年のプログラムには、世界中の738の学校から2,683作品が参加しましたが、金森氏の『Origami』はその中から選ばれた12作品の一つです。学生アカデミー賞の受賞歴は、67回のアカデミー賞ノミネート、15回の受賞にも繋がっています。
受賞作品『Origami』の魅力
金森氏の『Origami』は、正方形の紙がさまざまな生き物に変わっていくフルCGアニメーションです。「切る」という行為を排除し、「折る」という変形のみによって表現される折り紙の美しさを追求しました。作品は土に生まれ、土に還る生命をテーマにしており、紙の折り方やデザインに至るまで、金森氏の細心のこだわりが込められています。
受賞の背景
金森氏は小学1年生の時から折り紙に親しみ、高校ではCGの数学的センスに興味を持つようになり、デジタルハリウッド大学で学びました。その結果、大学の卒業制作として折り紙をテーマにした『Origami』を制作。技術的な検証と本格的な制作を通じて、これまでのアニメーション作品では困難だった折り紙表現を可能にしました。
国際的な評価
『Origami』は、アジア最大級の国際短編映画祭であるShort Shorts Film Festival & Asia 2024やHollyShorts Film Festivalで上映され、さらに世界最大のCGの祭典SIGGRAPHの電子シアターにも選ばれました。この受賞により、金森氏は国際的な場でもその才能を示す機会を得ました。
金森慧氏の未来
顕著な活躍後、金森氏は海外での活動を視野に入れながら、国内ではフリーのCG映像作家としても活動しています。今後の新たな挑戦と作品にも期待が寄せられています。
まとめ
金森慧氏の『Origami』受賞は、日本の若い才能が世界で評価されるきっかけとなりました。それは、彼の研鑽と努力の結晶であり、折り紙を通じて新たな視点を提示した作品でもあります。この快挙を受けて、日本のアニメーションと各分野のクリエイティブな才能のさらなる発展を見守りたいと思います。