宮内悠介『盤上の夜』が「一読三嘆」に選出
2024年6月にスタートしたブックセラーズ&カンパニーの新企画「一読三嘆」において、宮内悠介氏のデビュー作『盤上の夜』が選ばれました。この企画は、書店の枠を超えた選書のスペシャリストたちが集結し、読者に心からおすすめしたい作品を選定するものです。文庫としては初の選書となり、その狙いと評価が注目を集めています。
一読三嘆とは
「一読三嘆」は、作品に対する感動を表現する言葉で、何度も読むことで新たな感動が得られるという意味が込められています。この企画では、各書店から選ばれた選書の達人たちが集まり、個々のジャンルに最も詳しい彼らが推薦する作品が選定されます。
『盤上の夜』の特性
選書にあたって、宮内悠介さん自身も「『盤上の夜』はデビュー作で、当時のすべてを注いだ思いが詰まっている」と語っています。この作品は囲碁やチェス、将棋、マージャンといった「盤上遊戯」をテーマにした連作短編集であり、SFというジャンルを越えて幅広く読まれる可能性を秘めています。
「盤上の夜」は、単なるエンターテインメントではなく、深い感動をもたらす作品であることが強調されています。実際に選書した書店員たちは、作品の魅力を再認識し、多くの読者に届ける意義を感じています。
書店員の熱い推薦
選書に寄せられた書店員からの推薦コメントでは、特に作品の豊かな発想と緻密な世界観が評価されています。盤上遊戯を題材にしながら、登場人物たちの内面に迫ることで、読者に普遍的なテーマを投げかける作品に仕上がっています。
「私たち書店員が自信をもってお客様へ届けられる作品です。小説の持つ想像力をぜひ感じてもらいたい」との声も寄せられており、作品の影響力の大きさが窺えます。
特典の魅力
「一読三嘆」企画の特典として、宮内悠介さんの未発表原稿『海域』がWEBで公開されることも大きな話題です。この原稿は、特設サイトで公開され、購入者はQRコードを通じてアクセスすることができます。期間限定での公開なので、この特別な機会を逃さないでください。
宮内悠介プロフィール
宮内悠介氏は1979年東京に生まれ、ニューヨークでの生活を経て日本に戻りました。『盤上の夜』は、第1回創元SF短編賞で受賞し、高い評価を受けるデビュー作となりました。それ以来、彼はジャンルを問わず多くの賞を受賞し続けており、その才能が広く認められています。
今後の展開と期待
『盤上の夜』はその魅力から、文庫本として多くの読者に手に取られることが期待されています。選書のスペシャリストが選んだこの一冊を皆さんも楽しんでみてはいかがでしょうか。ただの物語ではなく、何度も心に残る感動を体験することができるでしょう。ぜひ書店で手に取って、その世界を堪能してください。