金属製の折り鶴『SADAKO』がオバマ元大統領へ贈呈されました
2025年2月26日、アメリカ・ハワイの特別な瞬間が訪れました。NPO法人「SADAKO LEGACY」の副理事長であり、佐々木禎子さんの甥である佐々木祐滋氏が、オバマ元大統領に「SADAKO」という名の金属製の折り鶴を届けました。この金属製折り鶴は、広島県福山市の精密鋳造メーカー、株式会社キャステムによって製作されました。
このプロジェクトは、2016年にオバマ元大統領が広島を訪問した際に折った鶴に感銘を受けたキャステムの想いから始まりました。彼らは、佐々木禎子さんの平和の折り鶴を最新のデジタル技術や精密鋳造技術を用いて再現し、人々に届けることを目指しています。
佐々木禎子さんは1945年、広島に原爆が投下された際に被爆。その後、12歳で白血病を発症し、命を落とすまでの間に1,000羽の折り鶴を折り続けました。彼女の折り鶴は、現在では「平和への想い」のシンボルとされ、多くの人々に届いています。毎年、広島平和記念公園の「原爆の子の像」前には、世界中から10トン以上の折り鶴が集まるのです。
限定された禎子の折り鶴
しかし、佐々木禎子さんの生きた証である折り鶴は非常に希少で、現存する紙製の鶴は100羽程度しかありません。このような状況から、佐々木家は世界中から多くの寄贈依頼を受けていますが、その要望に応えきれない現実もあります。紙製の折り鶴は、劣化や色褪せが進行するため、その保存には専門的な知識が求められます。
キャステムの挑戦
このような背景において、キャステムは「広島県に本社を置く企業として、平和の象徴である折り鶴で発信できることは何か?」と考え、プロジェクトをスタートしました。彼らは、3Dスキャンや3Dプリント技術を駆使することで、禎子の折り鶴を金属製として蘇らせることに成功しました。これにより、禎子さんの想いや願いが込められた永遠の折り鶴が、世界中の人たちに届けられるようになったのです。
佐々木祐滋氏が贈呈した金属製『SADAKO』には、特別なシリアルナンバー「No.000」が刻印されています。この番号は、オバマ元大統領のためだけに空けておいたもので、彼に直接手渡せたことに感激していると彼は語ります。「この折り鶴が多くの人々に平和のメッセンジャーとして羽ばたいてほしい」との強い思いを表現しました。
販売情報と寄付について
『SADAKO』は、広島平和記念資料館やmeta mate 誠品生活日本橋店などで購入可能で、売上の一部はNPO法人「SADAKO LEGACY」に寄付されています。価格は1,100円(税込)で、材質はステンレス。これにより、折り鶴の平和の願いが永続的に受け継がれることを目指しています。
商品概要と連絡先
- - 商品名:SADAKO
- - 販売価格:1,100円(税込)
- - 材質:ステンレス
- - サイズ:縦7mm × 横23mm × 高さ13mm
- - 重量:1g
- - 生産国:日本
本商品に関するお問い合わせは、株式会社キャステムまでどうぞ。
このようにして、金属製の折り鶴『SADAKO』は、オバマ元大統領の手元に届けられ、世界の平和の象徴となるべく旅立ちました。未来に向けて、禎子さんの思いを引き継いでいくことが重要です。