医療文書作成支援AIが誕生 株式会社fcuroが特許を取得
株式会社fcuroは、このたび医療特化型LLMを活用した文書作成支援システムに関する基本特許を取得したことを発表しました。特許番号は特許第7745945号で、登録日は令和7年9月19日です。この特許は、病院システムから集めた必要なデータを基に医療文書を生成するAIの基本処理に関連しています。
医療文書作成支援AI「CartAI」とは?
fcuroは、2020年より医療文書作成支援AI「CartAI」の開発に着手し、既に複数の医療機関にこのシステムを導入しています。CartAIは、医療従事者と対話しながら、紹介状や退院サマリ、症状詳記などの医療文書を作成する能力を持っています。このシステムは二つの主要なモデルから構成されています。
- - 情報集約AIモデル: 医療現場に散在する情報を効率的に集め、必要なデータを抽出して標準化します。
- - 文書生成AIモデル: 標準化された情報をもとに質の高い医療文書を生成します。
この二段階構成によって、大量のデータから必要な情報を洗練され、質の高い医療文書が迅速に作成可能になります。
医療界における有望な展望
特許の取得は、fcuroが開発した技術が世界初のものであることの証明といえます。今後、fcuroはAI技術をさらに進化させ、防ぎ得た死(Preventable Death)をゼロにするという崇高な目標に向かって、現場起点での技術開発に力を入れていく考えです。
すでに3つの医療機関での実運用が始まっており、紹介状や退院サマリの作成に対応したシステムは、実際の医療現場での利便性が期待されています。また、現在は症状詳記にも対応できるようにモデルの更新を進めているとのことです。
未来の医療を描く
fcuroが今後の導入を拡大し、技術の品質を向上させることで、医療現場に革新が訪れることが期待されます。医療文書の自動生成が普及することにより、医療従事者はより多くの時間を患者に充てることができるようになり、結果としてより良い医療サービスの提供につながるでしょう。
fcuroは医療AIの開発、人材育成、システム提供、臨床研究支援など多岐にわたる事業を展開しています。より良い医療体制の構築に向けた挑戦から目が離せません。
公式サイト:
fcuro