医薬品包装の革新
2025-12-12 10:48:20

旭化成、医薬品パッケージングの革新を協業で実現へ

医薬品包装のサステナビリティを目指す革新



近年、薬の包装材に対するリサイクルの重要性が増しています。世界的に環境への配慮が求められる中、旭化成株式会社がこの分野での大きな一歩を踏み出しました。それは、同社が開発したPTPフタ材に関する特許技術を、TOPPANホールディングスに譲渡するというもので、医薬品の包装材の持続可能な未来を見据えた長期的な取り組みです。

PTP包装とは?



PTP包装(Press Through Package)は、主に錠剤やカプセルを包装するために使われるシート包装です。この包装形式は、薬剤が使用される際に容易に押し出せることが特徴で、その多くはフタ材にアルミを使用しています。しかし、これらの複数の素材の組み合わせにより、リサイクルが非常に困難となっているという課題がありました。これに対処する形で、旭化成は樹脂を用いたモノマテリアル化の可能性を探っています。

特許技術の譲渡



2025年11月28日、旭化成はその特許技術をTOPPANホールディングスに譲渡しました。この技術は、高度なフィルム設計や成膜技術を活用し、破れにくく、薬剤を押し出しやすい適切な強度を保ちながら、底材と同じ素材を使用することで、リサイクル対応のPTPフタ材の開発を可能としました。これにより、医薬品業界のサステナビリティに貢献し、環境への影響を軽減します。

TBC(Technology-value Business Creation)プロジェクトの一環



この譲渡は、旭化成が進める「TBC(Technology-value Business Creation)」の一環として捉えられています。このプロジェクトは、中期経営計画の一部であり、企業が保有する無形資産を最大限に活用することで新たな事業を創出することを目指しています。旭化成は、特許やノウハウ、アルゴリズムなどの無形資産を多様な形で提供し、収益化を図る取り組みを進めています。

未来を見据えたイニシアチブ



旭化成は、2025年度から2027年度にかけて、無形資産の活用により10件以上の新規ビジネスを創出し、2030年頃までの累積利益貢献で100億円以上を目指しています。このような取り組みは、持続可能な未来へ向けた重要なステップであり、環境問題に対する企業の責任を果たすことに繋がります。

まとめ



医薬品包装の分野における改革は、単なる包装の技術革新にとどまらず、環境への配慮と持続可能性を両立させることが求められています。旭化成が進める技術譲渡は、今後も医薬品包装の進化に寄与し、業界全体のパラダイムシフトを促すことが期待されています。このような企業の努力が、より良い未来に向けた対応となるでしょう。


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会社情報

会社名
旭化成株式会社
住所
東京都千代田区有楽町1-1-2日比谷三井タワー
電話番号
03-6699-3000

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