岡山のベニザケ養殖
2025-02-26 17:56:58
岡山理科大学が挑む!ベニザケの陸上養殖事業の進展と未来
岡山理科大学が主導するベニザケの陸上養殖事業が、新たな段階へと進化しています。2023年2月21日、同大学とNTT東日本、福島県内に店舗を展開する株式会社いちいが協力し、昨年12月に孵化した約2000匹の稚魚が大水槽に移される作業が行われました。
稚魚たちは、この実験のために岩手県から卵の状態で取り寄せられ、淡水の孵化水槽で養育されていました。今年1月中旬には、次々と孵化し、徐々にメダカほどの大きさまで成長しました。稚魚を大水槽へ移す際には、岡山理科大学生物生産教育研究センターの技術員・石坂隆宗さんと、いちいの新規事業部主任・秋山亨仁さんが連携して、丁寧に数をカウントしながら作業を進めました。
この大水槽は約20トンの水容量を持ち、稚魚たちは元気よく泳ぎ回っており、特製の粉末状のえさを食べて成長を続けています。今後は、より好適な環境で育てるために、稚魚を徐々に水質に順化させていく予定です。
いちいでは、事業化に向けたさらなるステップを踏み出しています。福島市から北東へ50キロに位置する浪江町にある約1万平方メートルの土地を購入し、総水量52トンの規模を持つ水槽の設置を計画中です。この施設は2026年の冬には完成し、ここでベニザケを中心とした陸上養殖が本格化する見込みです。さらには、他の魚種の追加も検討されています。
2023年7月20日には、岡山理科大学、NTT東日本、いちいの代表者が集まり、共同研究の成果についての記者会見が行われました。次の日には、いちいの店舗でベニザケを使った握りずしや刺身、ハンバーガーなどの試験販売が行われ、商品は瞬時に売り切れとなるなど、大きな反響を呼びました。これにより、ビジネスとしてのベニザケの養殖事業化に向けた重要な一歩が踏み出され、研究は今後も続いていきます。
この取り組みは、単なる養殖実験にとどまらず、地域に根付いた持続可能な産業を育成するための大きな挑戦です。岡山理科大学の研究者たちは、未来の食文化に新たな価値をもたらすべく、ますます注目される存在となることでしょう。
会社情報
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学校法人加計学園
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