女子受刑者と職業訓練
2024-04-18 11:04:16
女子受刑者を支援する新たな職業訓練、ケアセラピスト科が始動
新たな職業訓練、ケアセラピスト科の開始
岐阜県羽島郡笠松町の笠松刑務所で、女子受刑者を対象にした新しい職業訓練プログラムが令和6年4月から始まります。このプログラム、その名も「ケアセラピスト科」では、受刑者が介護や美容に関するスキルを身につけることを目的としています。具体的には、ハンドやフットケア、メイクアップ、ネイル技術などを学ぶことができ、さらに高齢者への接遇や触れ方についても実践的にトレーニングが行われます。
プログラムの概要
この職業訓練は、毎週木曜日に全22回のスケジュールで進められます。2018年から法人化されたNPO法人ひだまり創がこのプログラムを指導し、介護現場での経験が豊富な専門家から直接学ぶことができるため、高い水準の教育が期待されます。
プログラムの内容は、受刑者が社会復帰を目指す上で必要な知識と技術を身につけるためのものです。特に、受刑者の中で自分自身を大切にする心と他者への思いやりを育むことは非常に重要です。整容や触れ合いを通じて、受刑者は社会復帰への一歩を踏み出すことができると考えられています。
社会復帰への支援
この新しい職業訓練プログラムは、受刑者の立ち直りを支えるものとなります。刑務所に入所した女子受刑者の約8割は、犯行時に無職だったことがデータから明らかになっており、就労機会の提供が再犯防止に繋がるとされています。特に高齢者との関わりを学ぶことができるケアセラピスト科は、卒業生が社会に戻った後、就労機会を得るための支援を行います。
さらに、このプログラムを通じて受刑者が介護や美容に興味を持つことが期待され、介護福祉士や美容師といった国家資格の取得にもつながります。これは、深刻な人手不足に悩む介護業界に新たな人材を供給することにも寄与するでしょう。
NPO法人ひだまり創の役割
NPO法人ひだまり創は、笠松町に拠点を置き、居宅介護支援や訪問介護事業など多様なサービスを提供しています。同法人は、地域に根ざした介護や福祉の新しい形を作ることを目指しています。今回のケアセラピスト科は、同法人の理念とも深く結びついています。
社会復帰を目指す受刑者が、職業訓練を経て新しい人生をスタートできるよう、今後の取り組みに注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
特定非営利活動法人 ひだまり創
- 住所
- 岐阜県羽島郡笠松町江川211番地
- 電話番号
-
058-214-9737